『愛と平和と自由と多様性の種を蒔く / Seedfolks of Love, Peace, Freedom and Diversity』
#590 2025年1月11日
岡本幹子からあなたへ
「肺炎球菌感染症について」
みなさま 寒中お見舞い申しあげます。
穏やかな年明けになりますようにと、こんなに願ったことはありませんでしたが、明るい陽射しが心地よいお正月となりました。一方で厳しい寒波のため大雪の被害が発生している地域もあり、やはり気候変動の脅威を感じずにはいられません。
能登地方の震災から1年、今も厳しい被災状況が続く中、懸命に生活をされる方々、どうぞお大事になさってくださいませ。
今年もみなさまとともに心身の健康を守りたいという気持ちで、ミニ保健だよりをお届けします。相変わらずの私的な近況報告にもおつきあいくださいね。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
さて、前回、母の「心の書展覧会」についてお伝えしましたが、昨年11月8日~10日に徳島の実家で無事開催することができました。和室の鴨居や廊下の壁を利用して、お軸をつるすだけのつもりでしたが、リクエストにより書の内容について調べてわかる範囲で説明文を添えてみました。あらためて意味を知り、私自身も勉強になりました。当日の駐車場は近くのコンビニエンスストアさんが、短時間の出入りを認めてくれました。母がよく利用していたからと田舎ならではの店長さんの計らいですね。美容室や時計店なども快くポスターを掲示してくれました。
この三日間、母の書を通して多くの方々と言葉や心を通わし、本当に意味深い充実した時間をすごすことができました。ご近所の方々、親戚、母の友だち、ケアマネージャーさん、グループホームの管理者さん、お寺の住職さんご夫婦、そして私の友だち・・・ご参加いただいた皆様に心から感謝申しあげます。明るく人懐っこいかと思えば、頑張り屋で勝気な面もある母のエピソードをお話いただいて、たくさん笑いました。またその方の思いに沿った書をお持ち帰りくださり、本当にありがとうございました。
最後に、このような私の思いにつき合って、準備から会場設営に協力してくれた夫、会社を休んで遠方かけつけ、一緒に応対してくれた弟、突然現れて陣中見舞いをしてくれた娘夫婦・・・家族の存在にも感謝しています。当の母はというと「いつも勝手なことばかりして驚くわ。みんな楽しそうでええけど、きちんと後片付けしといてよ。」とのんきに天から見ていることと思います。
私と母の話はこれまでとなります。おつきあいくださりありがとうございました。
今回の保健だよりのテーマは「肺炎球菌感染症」です。
実は、先日、市役所の健康推進課から通知文が届いたのですが、中味は高齢者の肺炎球菌感染症予防接種の定期接種のお知らせでした。なんと65才をこえる人を対象とした経過措置は2024年3月31日に終了し、今後は負担額補助のある定期接種の機会は65才のみとなるという案内でした。さらに最近観た「はたらく細胞」という映画の中で、人のからだに侵入する数々のウイルスや細菌、その他の異物の一つとして肺炎球菌がとりあげられていて目をひきました。特に私たち世代が気をつけなければいけない「肺炎級菌感染症」とはどんな病気なのでしょうか。
肺炎球菌感染症について
肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌が起こす病気の総称で、肺炎の他にも中耳炎、副鼻腔炎、髄膜炎などが含まれています。肺炎球菌は主に乳幼児の鼻や喉の奥に20~50%の割合で常在していますが、無症状のことも多くあります。
現在、肺炎は日本人の死因の中で、悪性新生物、心疾患、老衰、脳血管疾患に続いて第5位(年間の死亡数は約74,000人)で、成人の肺炎の2~3割は肺炎球菌によって引き起こされるとの報告があります。また、肺炎球菌が血液の中に入り込んでしまうと敗血症などの重篤な病気の原因となることがあります。そのため特にリスクの高い高齢者において定期予防接種の機会が設定されています。
✔症状
・感染した体の場所によって症状が異なります。
・中耳炎では耳の痛み、耳だれ、聞こえにくい、発熱などの症状がみられます。
・肺炎では、食欲低下、咳,たん、息苦しさ、悪寒、発熱(高熱)、呼吸困難、胸痛などがみられます。
・高齢者の肺炎では、これらの症状がはっきりとしないこともあり、注意が必要です。
・敗血症に進行すると、血圧低下、多臓器不全などの命に関わる重篤な症状があらわれます。
・髄膜炎では、発熱、頭痛、意識障害、頚部硬直、けいれんなどがみられます。
✔感染経路など
・肺炎球菌の主な感染経路は飛沫感染です。この菌は、主に患者の気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染します。
・肺炎球菌は主に子どもがもっていますが、咳やくしゃみで高齢者に感染した場合は、気管支炎や肺炎を起こし重症化しやすいことがわかっています。
✔予防と治療
・ワクチンは有効といわれています。特に定期接種は65才の1年間になるので、希望する場合は逃さないようにしましょう。
・目、鼻、口にさわる前に、正しく手洗いをすることは重要ポイントです。
・高齢者の場合は進行が早いことがあるので、いつもと様子が違うときには、肺炎も疑って早期に受診することは重症化予防のカギとなります。
・治療には抗菌薬が処方されます。
みなさま、いかがでしょうか。
予防は、かぜ、インフルエンザ、コロナなどの感染症と同様ですね。でも肺炎が日本人の死亡原因の第5位ということですから、私たち世代(65才以上・・・)はいよいよ感染症対策に本腰を入れる必要があるんだ~とあらためて思いました。
また、健康を保つ秘訣に食事、睡眠、軽い運動があげられているのはご承知のことと思いますが、ポイントとして「つながること」といわれています。家族、ご近所さん、職場、仲のいい友達・・・顔をあわせて言葉を交わす、アイコンタクトする、ハイタッチする、大笑いする・・・なにげない対話がいいのですね。
そしてこのblue earth green treesがめざす一人ひとりの心身の健康を大切にし、「愛と平和と自由と多様性」の文化と風土を育て合うコミュニケーションこそが、とっても大切なつながりだったと思いを強くしています。誰かが誰かの健康と幸せに意識を向ける、その存在を受けとめて共感する・・・本当にすてきなことだと感じる次第です。
年の初めにこの保健だよりをお届けできることをうれしく思います。
みなさま、寒さに負けず、いい感じにすごしましょう!
プロフィール:blue earth green trees ROUDOKUプロジェクトリーダー、元養護教諭、特別支援教育サポーター、blue earth green treesセルフコンパッションを深める呼吸とやさしいタッチ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#582,573,563,560,544,543. 529. 518. 480. 464. 452. 441. 422. 364. 344. 313
#589 2025年1月5日
ルミカからあなたへ
第29回難民・避難民の皆さんと進むプロジェクト
11月・12月のご報告をいただいた皆さん、ありがとうございました。今回は21人の皆さんから「6052.830km」を「歩いた」「走った」「泳いだ」「自転車に乗った」とご報告をいただきました。11月・12月のドネーション10,000円を国連UNHCR協会様にお送りし、難民・避難民の皆さんのためにご活用いただきます。
第1回~第28回 230,359.436km
第29回
6,052.830km
第1回~第29回
236,412.266km
今年の目標は今のところ決めてませんが、日々の生活を「謙虚」に過ごすよう心掛けています。
2025年も謙虚な気持ちで、何事も感謝の気持ちを忘れずに過ごしたいと思います。
今年も皆さんにとって良い一年でありますように✨
次回の報告日は2025年3月1日です。1月・2月の距離をご報告下さい。
◆参加者のお声
・今年は自然災害が少なく、国際紛争も収まる平穏な年になって欲しいですね。
・12/21の「種を蒔く人のお話を聴く会」でUNHCR難民高等教育プログラムを通じて日本の大学で学ぶミャンマー出身の大学生のお話しをお聴きしました。難民・避難民の状況下の一人ひとりの体験は異なり、それぞれの健康や安全が守られ、子どもたちや若者たちが自分の夢を大切に育てていき、将来の道を選んでいけるようにと祈っています。
・11月、12月 200㎞+したよ。24年の月200㎞+は7回。25年は毎月200㎞+にチャレンジやな。
で…25年の目標を漢字一文字で「歩」にしたよ。
「歩」 一歩一歩 確実に前に…
でも、「歩」は「止」と「少」と書く。
ちょっと 止まることも大切かな。
移り行くまわりの景色を見ながら
楽しんで 歩こう…なっ。
・毎日頑張って歩いてます。自転車に乗らないので駅前まで何か一つでも買いに行くときも歩きです。自転車に乗らなくても苦じゃないです。
・恒例の裏山〜和歌山に加えて、伊勢志摩でもたっぷりと歩きました。今年もよろしくお願いします。
・今月、夫婦で友人たちとハーフマラソンに出場することもあり、走行距離は前回よりも伸びました。
プロフィール:スポーツトレーナー、blue earth green trees難民・避難民の皆さんと進むプロジェクトリーダー
種を蒔く:#577,567,555,538. 524. 507. 496. 487. 466. 410. 386. 367. 339. 316. 288. 264. 255. 214. 201. 190. 181. 168. 154. 140. 126
#588 2025年1月4日
岩﨑裕保からあなたへ
SDGsが始まって10年がたち、残すところ5年になってしまいました。目標達成はできるのでしょうか・・・もちろんこの15年で済ませてしまう活動ではなく、これからもずっとそしていっそうしっかりと取り組んでいかなければなりません。
そこでまず、SDGs報告書2024年の中で特に気になるところを簡単に紹介します。
■高所得国と低所得国の間のSDGs達成の格差がいっそう拡大し、全体的に貧困と飢餓が悪化、日本の達成指数は僅かに改善(日本の順位は23年の21位から24年は19位に)
■2020年以降、世界で最も裕福な5人の富豪の資産は2倍以上になっているが、世界の約50億人の富は減少している
■世界で最も裕福な1%の富裕層は、世界の金融資産の43%を所有している。下位50%の資産は全体の2%
■世界で最も影響力のある大企業1,600社以上のうち、労働者に生活賃金(労働者自身と家族が医療費や教育費も含めたまともな生活水準で暮らせる十分な賃金)を支払っているのはわずか0.4%である
■最下位の国々の大半は、紛争が続いているか、紛争の深刻な影響が及んでいる。また戦争や紛争にかかわっている国は順位を落としている:米国(39位→46位)、ロシア(49位→56位)、中国(56位→68位)
■貧困は前年の報告書ではラテンアメリカ・カリブ海地域だけが悪化していたが、今年は数千万人の難民・避難民を生んでいるウクライナやパレスチナ、シリアなどが含まれる東ヨーロッパ・中央アジアと中東・北アフリカが加わった
■飢餓についても、全体的に悪化している。昨年も今年も全ての地域やグループで状況は「深刻な課題が残る」か「明確な課題が残る」である
■日本は
・コロナ前の状況に戻ったがSDGs達成の見込みは立たず(2019年から2024年までの5年間の指数の伸びは僅か1.0点。2030年までの残り6年間で30.1点上昇することは不可能。)
・ゴール4の教育とゴール9の産業はこれまで「SDGs達成」だったが今年は教育が一段階下がって「課題が残る」となった。国際学習到達度調査(PISA)の2022年度の結果に加えて、日本の教育には学校教育における「質」と外国にルーツを 持つ子どもの排除、そして成人の非識字という問題もある。また、自律学習を行う自信があるのはOECD内で37位中34位、ICTの利用頻度はOECDの平均を上回る5位だが、日本の調査は通信制や不登校などを含まず必ずしもトータルなものとなっていない
・ゴール2の飢餓の傾向が、前年の停滞から後退に変わった。食料の持続可能性を示す「人間栄養段階」の改善の見込みが薄い。1ヘクタール当たりの穀物の生産量:前年は6.8トンで今年は6.3トンと7.4%も減少
メインテーマのデンマークのエネルギー事情は、一言でいえば「石油(中東)依存からの脱却」となります。
1973年の石油危機までは、エネルギー自給率はきわめて低く、アラブ諸国からの石油にほとんど頼っていたという状況は日本とほぼ同じでした。しかし、1990年にはエネルギー自給率52.4%となり、日本とは違った道を選んだことがよく分かります。そして今では自給率は100%を超え、余剰電力で水素を輸出してドイツではフランス製の水素電車を走らせる計画につながっています。
石油危機直後には北海油田開発に成功し自給率を少し下げることができましたが、化石燃料依存には変わりないので、
・エネルギー効率を高める
・エネルギー需要を抑制する
・石油、原子力以外のエネルギー源を開発する
という選択をしました。それが「エネルギー税」の新設(1980年)でした。これは「課題を制度で解決」するということです――「心がけ」でできることはそんなにもなく、根本的な解決にはなりません、システム構築こそが重要なのです。これは、石油と石油製品の価格を高く維持する、すなわち石油消費を抑制し続けるという政策です。そこでは、再生可能エネルギーによる電力を例外的優遇措(=課税対象から除外)としました。
そして、1984年にはエネルギー税の制度改革を行い、再生可能エネルギーによる電力の余剰を売電できるようにして、民間企業は税金の還付を受けられることになりました。再生可能エネルギーへの優遇措置をすることで、人びとはエネルギー問題を考え理解を深めるようになります。それは国の目標実現のスピード加速とも合致します。また、市民が原発の是非を検討し、1985年には政府も原発のないエネルギー計画を選択し、再生可能エネルギーへのシフトに大きく動き出します。
動きはそこでは止まりません。風力発電事業所と既存電力会社の協定を結び、市民も風力電力発電に参加できるようになります。しかし、風力発電機は半径200m以上の土地は必要で、それでは広い土地を持つ発電事業者しか参加できませんので、次に小規模な土地所有者にも参加できるシステムを作り出します――「市民共同発電方式」の始まりです。土地を出し合って運転可能な面積を確保して発電できたら、電気の買い上げ価格が、個人単独の場合は既存電力会社の電気料金の70%だったものを、共同発電の場合は85%としました。また、風力発電機設置のための設備投資の補助率を30%→25%→15%→10%→と順次減らし10年目で廃止するという方針を示すことで<早く参加すると有利>をアピールしました。差別的補助金制度で起業家精神を掘り起こすということに成功しました。
<経済成長=総エネルギー消費量の増大>が一般的な認識でしたが、デンマークでは、1974~1991年(17年間)でGDP40%増、エネルギー消費増加率低下、総消費量横ばいという「エネルギー少消費型経済成長」が実現しました。
風力発電機・技術の輸出をもするようになったデンマークは
・政治的決断
・市民参加
・先行理念と現実的手法
の意味を教えてくれています。
そして今デンマークは
・石油などの化石燃料に頼ることはエネルギー安保上も環境的にも無理がある
・エネルギー政策は政党が変わっても大きな指針は変わらない。もちろんグリーン経済への
移行はコストもかかるが、今やらなければ 将来的にはそれ以上にかかる
・技術力を磨いて市民、政府、産業界の意見を一致させ、エネルギー消費量を減らすことと、
供給システムの2つの側面で競争力を高めたことが成功の要因という風に考えているようです。
さて日本では、今もエネルギーの消費と経済成長が比例するとの考え方が主流のようで、原発も当面は減らすことを考えるどころか増やそうという姿勢のようです。そのために「原発コスト徴収プラン」(原発の建設費を電気料金に上乗せして徴収する案)が画策され始めています。電力会社への支払いは現在では基本料金+使用電気料金+再エネ賦課金ですが、ソコに「原発料金」(再生可能エネルギーの新電力の会社の電気を買っている人にもこの制度は適用されます)が上乗せされるのです――商品を作るための工場の建設費を先にすべての住民から徴収するというようなものです!
3分でわかる!巨額の原発コストをこっそり徴収?RABモデルとは?
7分ダイジェスト【共同記者会見】巨額の原発新増設コストを国民からこっそり徴収? 水面下で検討進む #RABモデル とは?その問題点とは?
をぜひご覧ください。
日本の電力はほぼ不足したことがないことを私たちは実感していますし、次のグラフからもそれが分かります。
最大電力というのはそれだけの電力が必要だったという数値です。日本の発電能力はソレを越えてあったのですが、電力不足になるから原発が要ると聞かされてきました。実は火力・水力の発電をどんどん落としていって原発の必要性を説いてきたのでした。
ウランは利用できるエネルギー換算で石油の数分の一、石炭に比べれば数十分の一しかありません。石油より前にウランが枯渇することになるでしょう。もう一つ原発が抱えている問題を指摘しておきますと、一つの原子炉では300万kWの熱が生み出されますが、そのうちの3分の1しか電気になりません、残りの3分の2は原子炉の冷却のために捨てています。海水を原発内に引き込んで、それを温めて海に戻すことで原子炉の熱を捨てています。1秒間に70トンの海水を引き込んで、その温度を7℃上げ、また海に戻しています。こんなことをしていて自然環境に影響を与えないはずがありません。
日本の電気事業の歴史を振り返ってみると、明治40年には116社でしたが大正14年には738社になり、昭和7年には850社まで増えましたが、第一次世界大戦後には事業者間の合併・吸収が進展し、5大電力(東京電燈、東邦電力、大同電力、宇治川電力、日本電力)に収斂され、昭和13年には戦時体制強化ということで配電事業者統合 412社が9社に統合されました。そして昭和26年には全国を9社に分け、それぞれの地域において民間企業が発送配電を行う体制となりますが、これは今も戦時体制を引きずったまま電気事業が続いているということで、電気事業がいかに国家事業であるかを物語っています。ということは、会社には株主の意向が反映されますが、国家的な事業は国民の意思が反映されるものですから、だれに政権を取らせるのかで政策変更が可能になるハズです。
こうした中で、「水素社会」という言葉が見聞されるようになってきています。どのようにしてそれは可能になるのでしょうか。化石燃料を水素で代替できるようになれば、脱炭素化が可能となります。水素発電の普及には、水素の製造・輸送・供給・利用の連携が必要ですし、新しい技術ですから新たな施設などが必要になります。水素の価格は1立方メートルあたり1000円で、既存燃料の最大12倍(LNGの4倍)で、そのコストの大半は電気代です。水素を作るために電気が必要なのです。その電力源によってグレーとかブルーな水素(天然ガスや石炭・石油を使って作る)とグリーンな水素(再エネを使って作る)に分けられています。またもちろん水素の生成過程で二酸化炭素が排出されます。水素社会とは新しい社会ではなく今と変わらない化学工業社会であり、やはり輸入に頼るのです。
イギリスでは、最後の石炭火力発電所が2024年9月30日に閉鎖され、石炭火力ゼロを達成しました――G7で初めての快挙です。
コスタリカは水力発電が74%、風力発電が16%、そして地熱発電が8%という国ですが、地熱発電の技術は日本のものです。日本の地熱発電潜在力は米国、インドネシアに次ぐ3位ですが、実績は10位あたりのようです。
ここまで見てきたことで分かるのは、私たちはもっとよく考え、何をするべきなのかを選択していく力を付けていく必要がありそうです。エネルギーなしでは暮らしていけないのですから、私たちにとっては最重要課題と言っていいかもしれません。
エネルギーどこから来ているのかというと、その大半は太陽から供給されています。
①毎日即時に届く:太陽光、風・・・
②近い過去に蓄えられた:農作物、家畜・・・
③大昔から蓄えられた:石油、石炭、天然ガス・・・
という風に考えてみると、③は今日までの主たるエネルギーですが有限です――「母(なる大地)の内臓を取り出してはいけない」とネイティブ・アメリカンは言っています。②は主に食物として私たちはエネルギーを得ています。そうなると残るは①ということになります。一応現時点では無限にあってクリーンだとみなして大丈夫なエネルギー源です。③から①への移行が世界的な動向となっているのももっともなことです。再エネから水素を作るというシステム開発や維持に頭やお金を使うよりは、再エネをより多く安く作り出せるようなシステムを確実なものにしていくことの方が安全であり確実ということではないでしょうか。
付記(おまけ)
□何かを検索をするときグーグルを使っていますか、それともチャットGPTですか?
グーグルでは検索に0.3Wh使いますが、チャットGPTでは2.9Whを使います。エネルギー使用量は10倍ほどの差があります。いろいろ便利なのでしょうが・・・
ちなみに、北海道で計画されているラピダス半導体工場では60万kW以上(北海道の全消費電力の10~20%)が要ると言われています。税金を注ぎ込んでの建設の上にAIに電力供給のために原発増設といったことが持ち上がらないことを祈るばかりです。
□でも「やっぱり経済が回らないと」という声は大きいものがあります。経済とは「経世済民」から生まれた言葉です、読んで字のごとく「世をおさめ、民を救う」ということです。お金を軸にする考え方とは次元が違っていて、これを取り戻していく方向に舵を切り替えるときではないでしょうか。
□バイオマス(木質ペレット、パーム油など)発電はカーボンニュートラルかを考えるための動画→ホント?ウソ? バイオマスはカーボンニュートラル?
プロフィール:blue earth green trees SDGs勉強会プロジェクトリーダー。同志社大学法学部政治学科卒業、同大学院アメリカ研究科修了。ニュージーランドが関心の地域。私立中高で英語を教え、その後大学に移って「平和研究」「国際協力論」「NGO/NPO論」などを担当。2008年から6年間開発教育協会(DEAR)代表理事。今はDEAR顧問と関西NGO協議会(KNC)監事。
種を蒔く:#575,569,547,537,522,494,385,383,360,354,349,342,319,310,303,292, 266, 259, 254, 237, 224, 197, 175, 143, 124, 121, 98, 79, 73, 69, 67, 48
#587 2024年12月31日
東口千津子からあなたへ/From Chizuko HIGASHIGUCHI to you
2025年が国内外の繋がるお一人おひとりとご家族・ご友人にとって心豊かな一年になりますように、世界が平和な方向に進みますように、心よりお祈り申し上げます。
2024年12月、河口湖畔で撮影
2024年も繋がるお一人おひとりが大切なメッセージを届けて下さったことに感謝致します。ギリシャに帰国した友人のAthenaも日本滞在を振り返ってメッセージを届けてくれました。滞在中、さまざまな空間で一つひとつの体験を共有する時にAthenaが感じることを伝えてくれましたが、こうして言葉にして届けてもらうことでAthenaについてより理解が深まり、ギリシャの文化や日本の文化についての見方が深まり、自分自身についても見つめ直すことができます。
日本の森林・日本庭園・日本の家・日本料理・日本のおもてなしなどでAthenaが体感したことを表現した日本文化に関連する言葉には、‘Silence, Simplicity, Dignity, Subtlety, Empty Space, Aesthetic Sense‘などがあります。英語と日本語では同じ感覚を伝えきれませんが、Athenaが伝えようとしてくれていたことは「沈黙、簡素/清澄、品格/尊厳、繊細さ、間/空間/空、美的センス/美学」に近いことだと思います。
私たち二人に共通する体験としてオーストラリアの文化についても時々深く見つめながら、お互いがどのようにそれぞれの人生で出会ったできごとを体感してきたのか、どのように今の個人内文化に辿りついたのか、声を聴き合う時間は大きな喜びです。
blue earth green treesのプロジェクト時も、私たち一人ひとりの日常も、このように一つひとつの体験を共有しながら、お互いの声を聴き合いながら、それぞれの生まれ育った文化や個人内文化について理解を深めていくのだと感じています。そして、それぞれのあり方から学び合いながら、自分自身の今をどのように生きていくのかを選択していくのですね。
私たちは自分自身の免疫機能を高めようと努力し、人に支えられ、医学に支えられ、自然からエネルギーを受け取り、生かされています。人生の有限の時間を意識しながら、家族・友人・繋がるお一人おひとりと共に今を生きられることを幸せに感じます。これまでの出会いと繋がりに感謝しながら、2025年も毎日を大切に丁寧に紡いでいきたいと思います。
お一人おひとりとご家族、ご友人のご健康とご多幸を心よりお祈り致します。
We live our lives trying to strengthen the immune system, are supported by people and medicine, and receive energy from nature.
Let‘s challenge ourselves and do something good for
our health in body and spirit.
May you, your family and your friends have a wonderful year with good health and much joy!
プロフィール:一般社団法人blue earth green trees代表理事
種を蒔く:#584,576,566,565,549, 530, 520, 510, 506, 501, 486, 482, 461, 454, 453, 444, 423, 419, 413, 409, 403, 399, 381, 376, 355, 346, 312, 307, 287, 271, 261, 244, 174, 158, 145, 125, 118, 79, 56, 42, 1
#586 2024年12月31日
From Athena MARINI to you
4th to 18th December 2024 Japan Trip
My trip to Japan concluded with a visit to the majestic snowcapped Mount Fuji which my friends were so kind to take me.
I was very impressed by this country and its people. Their aesthetic sense, as expressed in the amazing gardens with their wonderful autumn colors and design, in their temples, their amazing food and their aspiration for perfection in everything they do. I was also impressed by the way they treat each other in cafes, restaurants and shops with such kindness and a sense of service.
I was also impressed that in the two weeks I was there I saw almost no overweight or obese people. I deliberately sat in a afe for an hour watching people go by and in that whole time I did not see a single overweight or obese person! Basically, during my entire stay, traveling by train or in shops I could count then on my fingers. People look healthy with beautiful skin and hair and they also look young.
I attribute this to their food which consists of rice, saba noodles (made from buckwheat) lots of black and white beans and tofu, which is an excellent source of protein… a variety of fish, lots of greens and vegetables, and of course a wide variety of mushrooms and seaweed but also good quality green tea which is automatically served with your meal in restaurants. People also drink a lot of mucha, an extremely healthy powder that makes a thick green tea which is also used in so many of their sweets and chocolates. I was really surprised by the fact that there is a huge variety of sweets made from black beans which are often combined with mucha. Their sweets are particularly delicate with a huge variety.
Of course, people also eat meat and chicken. Unfortunately, I saw quite a few hamburger joints and also bakeries with low quality white sponge-like bread, and my friend told me that the younger generation now eat more bread as well as dairy products, and fast food, which in my opinion is a shame as they are the cause of much disease in the West. These are the ugly influences from the West, yet the Japanese hold on to their culture very strongly and I hope they continue to do so.
I was amazed to see such an extensive abundance of thick forests with tall trees both pine and deciduous varieties mingled together, which in many areas were still in autumn colours though in others they were bare of leaves. Travelling by train I saw so many forested mountains. It is obvious that the Japanese cherish nature and their forests are well looked after and maintained.
I found that the Japanese have a certain dignity, even though it is a fairly competitive society and housing is cramped. Everywhere people seemed well-dressed and polite. Of course I did not visit poor neighbourhoods to see what they are like there. They are very sensible about the laws and they follow them faithfully.
Silence, simplicity, subtlety and ‘empty space’ characterises the Japanese culture. A meditative inner state seems to be part of their nature and this is reflected in their art, temples, rock gardens, food presentation etc. and their sense of focus is what has made them excel in electronics and the economy. Basically these people are cultured and have dignity and a sense of order efficiency and cleanliness. I did not see any misery. I could easily live in Japan especially as I so enjoy the Japanese food. It is my kind of cuisine, with its huge variety and subtlety and beautiful presentation. I did however see far too much use of plastic and unnecessary packaging in supermarkets which I hope is well recycled.
We have a lot to learn from the culture of this country and unfortunately, we accept more influences from the West her in Greece. I hope that Japan continues to maintain its way of life and culture for they have a lot to give to the world.
I was fortunate to stay a couple nights at two Buddhist temples in Koyasan. The amazing Japanese old architecture and woodwork is something to witness there in so many temples. I had hoped that the temples were more active in the teachings and more people visited and experienced temple life but this was not the case. I believe we need the meditative approach
a lot as modern life becomes ever more stressful. We must maintain a balance between the inner and outer in our lives and I hope Koyasan plays a role in that in the future. It has a unique setting for that, being so high up and removed from the hustle and bustle of life.
My trip to Japan would not have been the same had I not had such warm hospitality from my friend Chizuko and Hiroshi! They were so generous with their time showing me around and most importantly, having me stay in their beautifully renovated home which smelt of wood as you entered. I got to sleep in the tatami room with bedding on the floor… something which I will adopt in my new home. I loved the unclutted space and sleeping on the floor is good for ones back.
So I had a wonderful 2 weeks in Japan. What has stayed with me the most and can recall scenes still as I write, were the amazingly beautiful Japanese gardens and bamboo forest of Kyoto. I was in awe the whole time and looking at some photos which my friend took this is obvious in my face. Also, the gravel garden in the Kongobuji temple of in Koyasan. I was fortunate to be alone there for about half an hour and just watching this creation put me in an uplifted meditative state and mental clarity. Japan may you never lose this sense of simplicity and high aesthetic sense which is your heritage!
Profile:Living in Athens, Greece. My career was in teaching but I have gone into Natural Therapies and writing.
Seedfolks: #512,412, 384, 300, 283, 278, 257, 211, 207, 147, 119, 100, 74,6
#585 2024年12月29日
西村馨からあなたへ
21日にミャンマー出身の大学生のお話があったんですね。
私が勤めている介護の専門学校にもミャンマーの学生がたくさんいます。
2年生は、1月に介護福祉士の国家試験があるので、冬季休暇中も特別学習会が大晦日まであります。
ミャンマーの大学生でしたが、内乱で大学の授業ができず、日本へ留学に来たという学生達もたくさんいます。
日本に比べて所得が低いミャンマーから、留学出来るのには理由があります。
日本の介護施設が、学生の保証人になって、専門学校の学費の全額を、大阪府の奨学金で借ります。施設が住居を提供し、施設でアルバイトをして生活費を稼ぎます。卒業したら、介護の在留資格を取得して、施設に就職します。5年間働いたら、借りた奨学金は全額返済不要となります。介護の在留資格は、本人が日本の施設で働く限り継続できます。また、家族を呼ぶことも出来ます。
つまり、学生は金銭的な負担なく、留学し、日本で就職し、日本で生活できます。
海外から直接専門学校に留学するには、日本語能力試験N2が必要ですか、現地の日本語学校で学んで、N2を取って留学して来ます。
毎年、数十名のミャンマーの学生が、このシステムを利用して本校に入学します。
親がお金持ちじゃなくても、留学出来るのが良いです。
本校には、日本人の学生もいますが、成績優秀者はミャンマーの学生が占めています。現地でN2を合格した学生ですので、学習習慣がついていますし、なんと言ってもモチベーションが違います。
保証人になった施設も良い人材を確保出来るので大喜びです。
冬季特別学習会も、残すところ後2日。学生達との学習会は、楽しい時間です。学生達は、大変でしょうけど、、。
#584 2024年12月28日
東口千津子からあなたへ/From Chizuko HIGASHIGUCHI to you
2024年も国内外の繋がる皆さんお一人おひとりと一緒に歩めたことを嬉しく思います。お一人おひとりからのお気持ちやメッセージ、さまざまな形でのご協力に感謝致します。
12月21日の「第31回種を蒔く人のお話を聴く会」では、UNHCR難民高等教育プログラムを通じて日本の大学で学ぶミャンマー出身の大学生のお話を聴かせていただきました。ご自身とご家族が第三国を経由してどのように日本に来られたのか、どのように日本語を習得されたのか、どのようにアイデンティテイを育ててこられたのか、何を支えにしておられるのか等について語って下さいました。参加者お一人おひとりからの感想と質問に丁寧に誠実にこたえて下さり、率直であたたかい人間関係を育んでおられる日常が伝わってきました。学んでおられる専門性や将来の夢についても語って下さり、ミャンマーにも日本にも貢献していかれる日々が心に浮かんできます。何よりもご自身の体験とお気持ちを大切にされ、これからも望む方向へ進んでいかれるようにと参加者みんなでエールをおくりました。
毎年12月にはUNHCR難民高等教育プログラムを通じて日本の高等教育機関で学ぶ大学生のお話を聴かせていただきますが、国や文化や言語や多々の難しいハードルをこえて、周りの人たちと協力し合い、支え合いながら、より良い社会に貢献したいと願い行動する大学生のあり方・生き方から、私たち聴き手が大きな力をいただきます。私たち自身の日々を見つめる時間にも繋がっています。
国内外の子どもたち・若者たちをはじめ、多世代の多様な一人ひとりと声を聴き合い、気づきや学びをいただき、それぞれの可能な形で行動に繋げていく時間をこれからも大切にしていきたいと思います。
「第31回種を蒔く人のお話を聴く会」に続いて、「第18回SDGs勉強会~エネルギー、どうする?デンマークにみる先行事例」が開催されました。SDGs勉強会の詳しいご報告は、後日岩崎さんが「種を蒔く」に届けて下さる予定です。SDGs勉強会では17分野の国内外の課題について詳しく学び、いつもたくさんの気づきをいただいています。
12月21日は理事会も開催され、理事・事務局メンバーで2024年度の事業中間報告/会計中間報告、2025年度の事業案/予算案について確認致しました。理事・事務局メンバー一人ひとりの声を聴き合い、会を閉じました。これからも国内外の多様なお一人おひとりの「声を聴く」ことを大切に、blue earth green treesの歩みを重ねていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
12月はギリシャから友人のAthenaが初めて日本に来ました。Athenaは32年前にオーストラリアのメルボルンでMigrant Education Centerで3週間の教育実習でお世話になったスーパーバイザーでしたが、その後、深い想いを共有できる友人となりました。15年前にオーストラリアからギリシャに戻ったAthenaを訪ねて、2年前には私たち夫婦がギリシャに2週間滞在しました。今回はAthenaの2週間の日本での滞在中、奈良・京都・高野山・富士山を一緒に巡り、自然の中でゆったりとお互いの声を聴き合いました。木々や草花のことを深く理解するAthenaからはそれぞれの植物の効能などを詳しく教えてもらう機会が多くあります。2024年は家族の健康、自分自身の健康について深く見つめる日々が続きましたが、Athenaとの時間を通して毎日を丁寧により健康的に楽しく暮らしていこうとあらためて感じました。
心身の健康を大切にされ、木の力を最大限に活かされる輪和建設さんに義実家のリノベーションをお願いし、ちょうど良いタイミングでAthenaが来日し、杉の香りに包まれる暮らしを体験してもらうことができました。「ギリシャにいる時よりよく眠れ、体調も良い!」と毎日嬉しそうなAthenaの様子に私も嬉しくなりました。また12月21日のプロジェクトや理事会も新しいミーティングルームで開催し、参加者の皆さんにも「木の香りがする心地よい空間ですね」と喜んでいただけました。
繋がるお一人おひとりとご家族の皆さん・ご友人の皆さんが、穏やかに良いお年をお迎えになりますようにお祈りしています。
Thank you for your kindness this year. I really appreciate your support.
I wish you, your family and your friends a Happy New Year!
Please take care of yourself and have a great rest of the year!
プロフィール:一般社団法人blue earth green trees代表理事
種を蒔く:#576,566,565,549, 530, 520, 510, 506, 501, 486, 482, 461, 454, 453, 444, 423, 419, 413, 409, 403, 399, 381, 376, 355, 346, 312, 307, 287, 271, 261, 244, 174, 158, 145, 125, 118, 79, 56, 42, 1
#583 2024年12月1日
小原祥子からあなたへ
11月16日(土)冬の足音さえ感じられる、今にも泣き出しそうな曇り空のもと、奈良の地でひとときカフェが開催されました。
落ち着いた和やかな空気に満ちたお部屋で、ROUDOKUカフェからの自然な流れとつながりの中、皆さんの想いのこもったお話をたくさん聴き合うことができました。それぞれが日常を重ねる中、ひととき同じ場所に集い時間を共にすることで、思いがけないほどに豊かで広い世界が心に広がっていくことを改めて実感することができました。この機会を与えていただいていることの喜びとありがたさ、そして、この場に足を運び出会ってくださった皆さまへの感謝の気持ちでいっぱいです。
ROUDOKUカフェからのひとときカフェ…今回は「生きること」や「いのち」に関わるお話、ご家族や親しい方々への深い愛情が伝わってくるお話など、ゆったりした安心感の中で深く聴き合えたように感じております。私自身、年齢と共に心に不安な雲が立ちこめることが増えつつある中、光さす未来をも確かに感じられる、とてもありがたい貴重な時間となりました。自分の中で巡らせた思いの余韻がその後も心に広がっており、「一歩一歩」「深く生きる」ことで、今を、そしてこれからの時間を大切にしつつ人生の旅を全うしていきたいな…、そう思えることがとてもうれしいな…と感じています。皆さまとのこの日の「ひととき」があったからこそいただけたエネルギーです。ご参加の皆さま、本当にありがとうございました。
今回は自分の感想ばかりを書いてしまったように思いますが、ご参加の皆さまお一人おひとりにとって意味ある時間となることを願いつつ、ここまで回を重ねてまいりました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
次回のひとときカフェは2025年3月29日(土)の予定です。皆さまのご参加をお待ちしております。
プロフィール:blue earth green treesひとときカフェ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#564,545,533,499. 474. 455. 438. 397. 357. 309. 247. 231. 213. 7
#582 2024年11月23日
岡本幹子からあなたへ
ご参加下さった皆さん、ありがとうございました。ご協力に感謝致します。
11月16日、晩秋とはいえ例年より暖かな土曜の午後、第11回ROUDOKUプロジェクトを行うことができました。参加者は5名。人のぬくもりを感じる距離間で座り、笑顔を確認しながらスタートしました。まず準備運動として肩まわりと首のストレッチを行い、呼吸を深めてリラックス。頭痛などの不定愁訴の原因に血行不良があるといわれており、常に肩甲骨を意識して動かしておきたいものです。時間はたっぷりあるので、自己紹介では近況もお話しいただきました。続いて用意された本、絵本、文章などの選択の理由や思いも述べていただきました。今回もそれぞれに特徴のある興味深い作品が揃い、共通して「どう生きるか・・・」という深いテーマに迫ることとなりました。
◇参加者のROUDOKU作品
①「もし私が人生をやり直せたら」~人生の残り時間を後悔なく生きる43のヒント~ キム・へナム著 岡崎暢子訳
②「ちいさなあなたへ ~someday~」 アリスン・マギー著
③「memento mori」~死をみつめ、今を大切に生きる~ 日野原重明編著
④「北斎」 大久保純一著
⑤「源氏物語 若菜下」 紫式部
◇参加者の対話から
①努力を重ねて精神分析医となり、多くの患者さんを抱えて多忙な日々をおくる著者が、42才でパーキンソン病を発症し、思うように動けなくなっていくからだに心身ともに疲れ果てた時に思ったことは、「やり直せるなら自分自身を生きたい、思いのままに生きてみたい」ということだった。 ある夜、トイレに行こうとしたが足が動かない、たどり着けないトイレのドアから自分の足元に視線を落としてみた。少しずつ進む足の指だけを見つめていると、いつの間にか目の前にトイレがあった・・・・・・自分の進む道が常に正しいとは限らないが、選んだその道を自分のものにしてほしい。勇気をもって一歩踏み出せば、何かがはじまり、新しい出会いがあり、何でもできるんだということを、日々接する若者に伝えたいと思った。遠回りしても、時間がかかっても、丁寧に仕上げていくステップはとても豊かで深い。深く生きることを考えていきたい。遠くにある目的ばかりにとらわれず、困った時ほどもう一度足元をみて、達成のためのスモールステップを確実に歩みたい。
②こどもが生まれた喜び、期待、成長、大人になり年老いていく過程を描くメモリアルな絵本。読んだ人がそれぞれの人生を重ね合わせ感慨深くジーンとする、多くの人に届けたい・・・・・・赤ん坊を見ていると、つらいことがあっても悲しいことがあっても、この子の将来は輝いている、人生はきっと素晴らしいと思える。この物語には、赤ちゃんに対する愛があふれている。生まれながらにして、親の所有物ではなくて、その子の人生を生きるのだ。社会の基本は家族、子どもを愛し、そして親のことを思うことができる。生きることを考え、伝える大切な一冊。
③「memento mori」は、ラテン語で「死を思う」死と生は背中合わせであり、死をみつめて今を大切に生きることを考えさせる一冊・・・・・・ポールゴーギャンの言葉に「我々人はどこから来て、そしてどこに行くのか」というのがあるが、死はけっして終わりではない、循環している、魂はよみがえるのだ。どう死ぬかとは、どう生きているかを考えることだ。20世紀の文明の発達が頂点に達し、人の欲が戦争を起こし、とてつもなく多くの命が失われた。テクノロジーより命を大切にするべきだ。与えられた命をもっと厳粛にとらえたい。死ぬのはとても怖い。痛いのも嫌だ。母の無言の死から思うことは、命がこの世になくなっても人の心には残り続けるものがあり、それが少しでもいい印象のものだといいなということ。本当にそうだと思う。言えるものなら死ぬ前に「ありがとう」と言いたい。父の死から、自分もそろそろ終活を始めるべきかと思う。後に残すものをシンプル化することも必要だ。これからの人生、何年生きるかではなく、明日何をするか何ができるか、何でもできる気持ちで暮らしたいと思う。
④信州小布施に「北斎館」があり、見に行くことにした。小布施は特に栗スイーツが有名であるが、そこで味わったモンブランは最高だった!北斎は天保13年、83才の時に小布施を訪れている。天保の改革により江戸での絵の制作が制限され、小布施の豪農の高井鴻山の招きに応じたといわれている。北斎は自らを画狂老人と称した。富嶽百景のあとがきでは「6才で物の形を描き写す癖があり、50才でしばしば画図を発表し、70才以前の作品は不満足だったが、73才になって鳥や魚、植物の形の本質をやや悟り、80才でますます進化し、90才でなお極め、100才でまさに神妙になろうか。110才にして一点一格が生命をもつようになるのだろう」といい、「早く死ぬのは悔しい。それなら人魂で飛んでゆこう。夏の野原を気晴らしにただようではないか」と歌っている。死ぬまで絵に没頭し成長し続ける人生がある。なんと年齢にこだわらない前向きな心意気であろうか・・・・・・この頃体力の減退を感じて落ち込むことが多かった。そんな時に北斎に出会い、北斎館まで足を運び、死ぬまで絵に没頭したその生涯を知ることで勇気をもらった。80才で江戸から小布施まで歩くすごさに、すがすがしささえ感じる。これまでに買い集めた本たちを読もうかな。60才を過ぎたらきっと時間がいっぱいあるはずだから何をしようかなあと考えるが、悩むことの方が多い。手はじめにブルーアースの一枚の写真に参加したら、このROUDOKUプロジェクトにつながった。まだまだ先は長いので、ゆっくりできることを考えてみよう。60才を過ぎ、新しいことを学習するのは億劫に感じるし、無駄な気もするが、やってみないとわからないかも。仕事柄、理性的に思考すると思われがちだが、実は感情的に揺さぶられることが好き。まだまだ時間はあるので、音楽や絵やミュージカルの舞台など芸術の世界を楽しんでいこうと思う。
⑤源氏は40才を迎える。紫の上はこれから二人でやっと穏やかな余生をすごせると思った矢先、女三の宮の降家という事件で不信を募らせ、繰り返し出家を懇望するも、源氏は強く反対し叶わない。無邪気で活力に満ちた女の子が30年後にこのような不幸にあうとは誰に想像できただろう。この後、女三の宮と柏木の間に生まれた薫を源氏が育てるが、かつて藤壺の中宮との間に生まれた冷泉院を桐壷院が同じような気持ちで育てられたのではないかと気づく。若菜は源氏物語のクライマックス。登場人物が生命を宿し動き出すとともに、源氏ははじめて人生の苦悩を味わうことになる・・・・・・古典独特の話し言葉に感情がうつり、意味が分からずとも苦悩が伝わった。人生は何があるかわからない。命や出来事は循環する。
◇次回は・・・
作品を通して仲間と会話するこの時間は、私にとって点滴のように心とからだに染みわたり、元気をもらえる大切な栄養剤になりつつあります。今回は「どう生きるか、どう死ぬか」という重い切り口ではありましたが、先人の生き方に大いにエネルギーをもらい、癒され、新しい気持ちで会場を後にすることができました。たくさんお話してくださった皆様ありがとうございました。次回は来年5月の予定です。ぜひプロジェクト案内をチェックしてくださいね。それではまた!
プロフィール:blue earth green trees ROUDOKUプロジェクトリーダー、元養護教諭、特別支援教育サポーター、blue earth green treesセルフコンパッションを深める呼吸とやさしいタッチ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#573,563,560,544,543. 529. 518. 480. 464. 452. 441. 422. 364. 344. 313
#581 2024年11月23日
奥田鹿恵子からあなたへ
お世話になっております。
日本はグッと気温が下がったようですが、お元気にお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
9/28に頂戴いたしましたドネーションについて、妊婦さんが宿泊する施設へ3台の扇風機を寄贈させていただきましたことを、添付写真とともにご報告申し上げます。
寄贈した際はあいにく妊婦さんが不在だったのですが、診療所スタッフはとても喜んでいました。
ホンジュラスでは先週は大雨で気温が下がりましたが、本日の事業地は30度以上ありますので、妊婦さんたちも扇風機で快適に過ごせることと思います。
この度の貴重なご寄付に心よりお礼申し上げます。
どうか風邪などお召しになりませぬよう、お気をつけてお過ごしくださいませ。
今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。
プロフィール:AMDA社会開発機構海外事業運営本部プログラムコーディネーター
種を蒔く:#572, 532,491.439.390. 267.103
#580 2024年11月16日
矢倉真由子からあなたへ
「第36回子育てカフェ」ご報告
大きくなったらなりたいもの…子どもが小さい頃は、好きなキャラクターの名前を挙げるなど、身近に感じているものに憧れを抱くことが多いように思います。
将来の夢が早いうちから決まり、そのまま変わらず夢を叶える人もいれば、模索を続けながら進んで行く人もいます。
さまざまな人と出会い、さまざまな場所を訪れ、多くの経験の中でたくさん心を動かして、心が躍る瞬間をしっかりと感じて欲しいなと思います。
プロフィール:blue earth green trees子育てカフェ•プロジェクトリーダー
種を蒔く:#571,561,554,542,528,513,504,492,484,477,465,448,436,425,405,398,392,380, 369, 353, 341, 325, 314, 299, 290, 276, 246, 240, 229, 216, 208, 194, 114, 108, 94, 51, 3
#579 2024年11月16日
りょーじからあなたへ
みなさま、いつもお世話になっております!
一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioiの中川(りょーじ)です。
この度はこの場をお借りして、みなさまにお願いをさせていただきたいことがございます。
私たちoioiは
『学校での聴覚障害に関する授業で使える映像教材作り』に取り組んでおります。
<参考>
思わず本気になる教材を作りたい!~きこえない人が困ることなんなん?~
https://congrant.com/project/oioishuwa/10936
現在、こちらのプロジェクトについて
教材の中身をより学びのあるものにするために
学校関係者の方々の中で教材作りにご協力いただける方を募集しております。
【対象者】
学校関係者
【ご協力いただきたいこと】
①映像教材および授業の手引きのデモンストレーション
試作品を用いて授業を行っていただき、生徒たちの反応がどうだったか?
学習の手引きが使いやすかったか?など、さらなる改善に向けた意見や感想をフィードバックしていただきたいです。
②「授業の手引き」へのご意見
授業の中で映像をお使いいただく際の「授業の手引き」についての意見交換にご協力いただきたいです。
【時期】
①2025年2月~3月中旬 (予定)
②随時募集
学校関係のみなさまでご協力いただける方は以下のフォームのご回答をお願いいたします。
身近に学校関係者の方がいらっしゃいましたら、ぜひとも本情報をお伝えいただけますと幸いです。
▼教材作り協力者フォーム
https://forms.gle/yRmnPdbibnFXdamj6
以上です。
私たちは、映像教材を通してきこえない人に触れる子どもたちが増えることできこえない人へのコミュニケーションのハードルが下がりきこえる人もきこえない人も歩み寄れる社会が実現できると考えております。
ぜひともご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
一般社団法人手話エンターテイメント発信団oioi
事務局:oioi-project@oioi-sign.com
#578 2024年11月10日
木村直子からあなたへ
みんなで取り組む『難民・避難民の皆さんと歩むプロジェクト』に寄せて
夜に燈ともし
永瀬清子
かいこがまゆをつくるように
私は私の夜をつくる。
夜を紡いで部屋をつくる。
ふかい菫色の星空のもとに
一人だけのあかりをともして
卵型の小さな世界をつくる。
昼はみんなのためにある。
私はその時何もかも忘れて働くのだ。
夜にはみんなが遠い所に退いてしまう、
すべて見えていたものが見えなくなり
わがままな私のために
やさしく遠慮ぶかく暗い中に消えてしまう。
さびしい一人だけの世界のうちに
苔や蛍のひかるように私はひかる
よい生涯を生きたいと願い
美しいものを慕う心をふかくし
ひるま汚した指で
しずかな数行を編む
苦しい熱にみちた昼の私を濾して
透明なしたたりにしてくれるもの
一たらしの夜の世界
自分のあかりをつけるさびしい小さな世界
おもいでと願いのためにある卵型の世界
一人で通る今日とあしたのしずかな通路。
2024.10.31 ベランダで
#577 2024年11月10日
ルミカからあなたへ「第28回難民・避難民の皆さんと進むプロジェクト」
9月・10月の距離のご報告をいただいた皆さん、ありがとうございました。今回は29人の皆さんから「6050.235km」を「歩いた」「走った」「泳いだ」「自転車に乗った」とご報告をいただきました。
9月・10月のドネーション10,000円を国連UNHCR協会様にお送りし、難民・避難民の皆さんのためにご活用いただきます。
第1回~第27回 224,309.201km
第28回 6,050.235km
第1回~第28回 230,359.436km
紅葉とともに秋めく季節になってきました。
夏は暑さに負けて外で走る事を控えていましたが、気温も下がり最近また外を走るようになりました。
普段からほとんど外にいない私は、通り抜ける風や澄んだ空気を感じながら心地良く走ることができています。
このプロジェクトに想いを寄せ、自分とも向き合いながら歩んでいきたいと思います。
皆さまも季節の変わり目なので、体調に気を付けてご自愛ください。
次回の報告日は2025年1月5日です。11月・12月の距離をご報告下さい。
◆参加者のお声
・8月に愛犬が亡くなり、犬との散歩もなくなりました。その代わり、ひとりで散歩をしたりジョギングしたりすることが増え、結果的には運動量は増えました。やっぱり犬は道草くってたんですね。
・難民の皆さん、避難民の皆さんが家族と一緒に安全な場所で暮らせますようにお祈りしています。
・ようやく夏が終わり、快適な季節になってきたので、最近は週末の休みの朝にウォーキングを再開しました。大池→九条駅 →秋篠川沿い→薬師寺が定番コースです。
・秋らしくなったけど、今年は紅葉がいまひとつやなあ。暑さのせいやね。今年もあと2カ月、楽しみながら歩こうっと。
・夫婦で歩いたり、友だちと歩いたり、ひとりで歩いたり・・、それぞれの時間、それぞれの良さがあります。小さな秋を見つける日々です。
・60歳を過ぎていろいろな機能が低下してきているのが感じられます。でも、膝に無理がないように、ゆっくり自分のペースで歩くことはできます。
プロフィール:スポーツトレーナー、blue earth green trees難民・避難民の皆さんと進むプロジェクトリーダー
種を蒔く:#567,555,538. 524. 507. 496. 487. 466. 410. 386. 367. 339. 316. 288. 264. 255. 214. 201. 190. 181. 168. 154. 140. 126
#576 2024年11月2日
東口千津子からあなたへ/From Chizuko HIGASHIGUCHI to you
いつもblue earth green treesのプロジェクト・活動にご協力いただき、ありがとうございます。国内外の繋がるお一人おひとりと近況を聴き合う日々、それぞれのあり方が伝わってきます。毎日会える人、コーヒーやお茶をいただきながらゆっくりお話を聴き合える距離にいる人、定期的に会える人、一年に一度会える人、数年に一度会える人など、人生の有限の時間で出会えた奇跡をありがたく感じています。お一人おひとりの今日が笑顔で幸せな時間でありますようにと祈っています。苦しい時間、つらい時間が続いている人は、十分に心身を休ませた後に内側にある力が発揮できる一歩を踏み出せますようにと祈っています。
日本では秋の景色が美しい11月、国内各地の紅葉が鮮やかに広がりますね。オーストラリアでは春から初夏に移り変わる季節となります。11月下旬のメルボルンではジャカランダ(薄紫の花)が満開になる景色が懐かしく思い出されます。オーストラリアの初夏・盛夏は多くの人が海辺に集い、癒され、マリンスポーツなどを楽しむ光景が目に浮かびます。一方で厳しい乾燥や山火事や洪水が生じるリスクに対して多様な準備をする季節でもあります。
先月末、スペインのバレンシア地方はじめ、各地で洪水があり200人以上が亡くなられました。心よりお見舞い申し上げます。被災された皆さんが繋がるコミュニティの中で助け合いながら、安心できる暮らしを取り戻されますようにと祈っています。スペイン在住の友人Antonioからはご自身・ご家族・友人には怪我などはなかったと聴き、安心しました。Antonioとは10年以上前に日本での教育実践を交流する会で出会いがありました。数年後の会で再来日され、お互いの仕事やライフストーリーを聴き合う中で大切にしたい軸がとても似ていることに気づき、その後もメールで交流を続けています。大きな手術をされた後に経営・運営をされていた建築の専門学校から離れ、’my avenir’という孤児の職業支援や生活支援をする団体を立ち上げられました(Antonioのメールの一部と写真を掲載するご了解をいただきました)。子どもたち一人ひとりがコミュニティの中でどのように成長していくのか、今後も聴かせてもらいたいと思います。
Antonio, Thank you for sharing your great lifework and these photos of beautiful children.
Posting these photos and your following message in the ’Seedfolk #576’, I would like to share your lifework and what you think is important for the children and young people in every community in the world. Please take care and stay well.
以下、Antonioさんからのメールの抜粋です。
Now I am dedicated to building a school for orphaned children in Togo; I am also going to build an orphanage to offer them a home. I am doing this to contribute to the suppression of the boats that travel to Europe, risking their lives, these orphaned children. We already have bought the land, and we have built the Primary building: this summer I can start the orphanage. I am sending you some photos, and you can see our website here: www.myavenir.org
I hope you and your family are all well. I have wonderful memories of Japan, which I keep in my heart.
Your Spanish friend,
Toni
プロフィール:一般社団法人blue earth green trees代表理事
種を蒔く:#566,565,549, 530, 520, 510, 506, 501, 486, 482, 461, 454, 453, 444, 423, 419, 413, 409, 403, 399, 381, 376, 355, 346, 312, 307, 287, 271, 261, 244, 174, 158, 145, 125, 118, 79, 56, 42, 1
#575 2024年10月21日
岩﨑裕保からあなたへ
講演会のご案内です。
11月2日(土)13:30~15:30に奈良県女性センター3階(講座室1-2)で、「こども基本法と子どもの権利条約」の講演会があります。講師は浜田進士さん(子どもの権利条約総合研究所関西事務所長)で、主催はアムネスティ・インターナショナル日本 奈良グループです。
連絡先は hama310.kira48@gmail.com です。
詳しくは 【奈良】講演会「こども基本法と子どもの権利条約」 : アムネスティ日本 AMNESTY をご覧ください。
プロフィール:blue earth green trees SDGs勉強会プロジェクトリーダー。同志社大学法学部政治学科卒業、同大学院アメリカ研究科修了。ニュージーランドが関心の地域。私立中高で英語を教え、その後大学に移って「平和研究」「国際協力論」「NGO/NPO論」などを担当。2008年から6年間開発教育協会(DEAR)代表理事。今はDEAR顧問と関西NGO協議会(KNC)監事。
種を蒔く:#569,547,537,522,494,385,383,360,354,349,342,319,310,303,292, 266, 259, 254, 237, 224, 197, 175, 143, 124, 121, 98, 79, 73, 69, 67, 48
#574 2024年10月19日
田口淳子からあなたへ
これは、絵本? 演劇? 映画?
そっと心の琴線に触れてくる異色の2作品をミニシアターにて同時上映いたします。両作品を監督された西岡眞博氏を囲んでのアフタートークや懇親会も行います。作品を通して、いろいろな方とおしゃべりができたらいいなと思っているので、ご興味がある方はご参加ください。
動く絵本『ニジェール物語』
サハラ砂漠で生まれた不思議な絵本が、心に響く朗読と音楽を得て、美しい映像作品になりました。想像という船に乗って、遠い遠い砂漠の国、ニジェールを旅してみませんか。
小劇場的シネマ『ハミンンンンンング』
劇団子供鉅人の舞台を脚本化。シンプルな空間に、関西の若手俳優陣が織りなす世界は、まるで小劇場のショーケースのよう。
「親子とは何なのか?」という永遠のテーマに、斬新なスタイルで挑んだ青春群像劇です。
▽『ハミンンンンンング』予告編
https://www.youtube.com/watch?v=7oKKlXTyT2g
■日時:2024年11月10日(日)
11:00~13:30 / 14:00~16:30(予約制/各回30名)
■会場:イサオビル 大阪市西区新町1-12-23
地下鉄四つ橋線本町駅または四ツ橋駅下車、徒歩5分
■チケット:1800円(小・中学生・高校生 800円)
■お申込み・お問い合わせ:イサオビル(井場)まで
電話:06-6538-3830
Mail: 1968isao@gmail.com
※追記
動く絵本『ニジェール物語』は、日本のAmazon Prime Video で配信中(会員無料)です。10月3日より全米のAmazon Prime Videoでも配信がスタートしました。
▽『ニジェール物語』Trailer with English subtitles
https://www.youtube.com/watch?v=kQh2KNPm2Ak
プロフィール:一般社団法人ニジェール物語製作委員会理事、日本語学習支援ボランティア
種を蒔く: #519,401,382,352,323,291, 236, 223, 43
#573 2024年10月19日
岡本幹子からあなたへ
「骨粗しょう症の予防」
みなさん、こんにちは
日に日に秋らしくなってきましたね。何でもおいしくてついつい食べ過ぎてしまいます。危険!
さて、度々登場の私の母の話ですが、前回で終わりと思いきや、もう少しおつきあいくださいませ。実は、
この度、母の書の作品展を行いたいと思い、現在準備中です。生前、母が力を注いだのが書道でした。公民館での練習をもとに、県展などに出品することもありました。入賞作品をはじめ多くの作品が残っているので、そのまま放置するのは切ない気持ちになりました。それで母の一人暮らしを支えていただいた地域の皆様に見ていただけたら幸いと思い、自宅で展覧会を行うことにした次第です。
「また勝手なことして・・・」と母は言うかもしれませんが、秋が深まる11月末、よい作品展となればいいなと願っています。
次回、作品展示会の様子をお伝えしたいと思います。
今回の保健だよりのテーマは、「骨粗しょう症の予防」です。
9月半ばに地域の骨粗しょう症予防教室に参加し、超音波で骨密度を測定してもらった結果がなんとギリアウト、要治療領域となってしまいました。何が原因?がっくりしながら予防について学習したことをお伝えしたいと思います。
◇骨粗しょう症とは
骨の中身にスが入ったようにスカスカになってしまう病気。原則として、骨密度が若年成人(20~44才)の平均値の70%未満の場合に骨粗しょう症と診断される。
◇女性の発症率が高いのはなぜ
・男性と比較すると最大骨量が低い傾向にある
・骨形成促進に役立つ女性ホルモンが閉経後に減少する
・痩せ傾向によるカルシュウム不足
◇主な要因
・一つは、生活習慣や病気などから、骨の主成分であるカルシュウムが十分に吸収できないことがあげられる。カルシュウムは99%が骨に蓄積されている。残り1%が血液中にあるが、これを一定に保たないと心臓や脳の生命維持にかかわる働きが低下する。そのため食物からの摂取が不足すると、不足分を骨から取り出し、血液中量を一定に保とうとする。この状態が続くと、骨量減少が生じる。・もう一つは、加齢による骨代謝バランスがくずれるため。
骨は日々新しくつくりかえられている。成長期は活発に骨形成が行われるが、加齢などによって骨の溶け出しの方が多くなると、結果として骨量が減少することになる。さらにカルシュウム付着に必要なコラーゲンの質や量の変化も影響するといわれている。
◇骨密度が減少するとどうなる
重いものを持ったり、ちょっと手をついたり、転んだだけで骨折してしまうことがある。高齢者の骨折入院は、歩行困難や認知症などの「要介護」の状態につながることも少なくない。
◇測定方法は簡単…主治医に相談してみよう!
・超音波
・エックス線
・CT
◇骨を守る生活習慣
①食生活
・意識してカルシュウムをとろう・・・乳製品、小魚、青菜、その他(ひじき、木綿豆腐、いりごま)など
・カルシュウム吸収にかかわる栄養素に注目しよう・・・マグネシュウム、ビタミンK、ビタミンD、タンパク質、食物繊維などを含む食品を意識してみよう。
②運動・・・骨量アップ、筋力やバランス力もアップ(もちろん無理は禁物)
適度に骨に負荷がかかると、骨形成細胞が活性化して、カルシュウム吸収がすすむ。また、筋力やバランス力が養われると、転倒防止にも非常に役立つ。
・歩くことから始めよう
・運動や医療の専門家に相談し、運動プログラムをつくってもらおう。
食生活に運動…これらは健康を守るために必要な必須項目ですね。さらに質のよい睡眠が加われば
言うことなしです。今回、骨形成にフォーカスすると、私の場合は朝食にヨーグルトを加えてみよう、階段
を使おう、かがとから歩こう・・・くらいを目標にして生活しようと思いました。でもまずは専門医に度骨密
度を測定してもらって保健指導を受けないと・・・と考えている秋です。トホホ…
皆さんは、からだにいいこと何かしておられますか?またの機会にお話を伺えたらいいなと願っています。
ではまた!
プロフィール:blue earth green trees ROUDOKUプロジェクトリーダー、元養護教諭、特別支援教育サポーター、blue earth green treesセルフコンパッションを深める呼吸とやさしいタッチ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#563,560,544,543. 529. 518. 480. 464. 452. 441. 422. 364. 344. 313
#572 2024年10月12日
奥田鹿恵子からあなたへ
日本での1か月間の滞在を経て、ホンジュラスに戻ってきました。
9月28日はblue earth green treesファミリーの皆さまにお会いでき、大変光栄でした。
「第4回Love, Peace, Freedom & Diversity Concert」では、私の推薦曲「赤とんぼ」を含め、色々なジャンルの歌を一緒に歌いました。初めての曲もありましたが、歌詞を見ながら繰り返し歌ったことで頭に残り、今でも時々口ずさむことがあります。音楽劇団「あかねこフレンズ」さんのミュージカルも楽しませていただき、劇団員の方々の美しい歌声に引き込まれました。また「第4回一枚の写真から」では、私が3月に訪問したドミニカ共和国のハイチ国境に近い地域の様子を紹介するとともに、他の参加者の方々の写真とそれぞれのストーリーを興味深く拝見しました。
そして「第29回種を蒔く人のお話を聴く会/Listening to Seedfolks」では、「ホンジュラスとAMDA-MINDSの1年」と題し、ホンジュラスに関するニュースと私たちの活動について共有しました。現在は主に、母子保健及び乳がん・子宮頸がんの事業に取り組んでいます。参加者の方々からは、普段の生活から活動のことまで、幅広い内容のご質問やコメントをいただきました。日本ではまだまだ知られていないホンジュラスという国に対してご関心をお持ちいただき、気にかけてくださること、とても嬉しく、励みになります。暗いトピックが目立ちますが、自分たちの地域の状況を少しでも良くしたいという想いを持ちながら、一生懸命に生き、働くホンジュラスの方々に、AMDA-MINDSは寄り添い、歩み続けます。
この度も貴重なご寄付をいただき、心より感謝申し上げます。フランシスコ・モラサン県レイトカ市で唯一分娩設備を有する診療所のサービス向上のために活用させていただく予定です。
活動の詳細はAMDA-MINDSのホームページをご覧いただけると幸いです。
AMDA社会開発機構(アムダマインズ) – 世界の元気を育てたい。 (amda-minds.org)
校舎の修繕を支援したマクトゥカ・アリバ小学校の児童たち
プロフィール~AMDA社会開発協力機構海外事業運営本部プログラムコーディネーター
種を蒔く:#532,491.439.390. 267.103
#571 2024年10月12日
矢倉真由子からあなたへ
子どもたちには、さまざまな場所で、様々な経験を積み重ねながら、信頼できる人に時には相談しながら、自分で選択していくことを大事にして欲しいと思います。
気持ちの葛藤が起こったときは、その気持ちをしっかり受けとめ、自分と向き合うチャンスだと思って、自己の成長に繋げて欲しいと思います。
親の年齢になると、自分が歩んできた人生を振り返り、残りの人生をどのように過ごしていきたいのかを考えることが増えてきます。
人生の振り返りで、過去の捉え直しが起こることもあります。そこにまた深く感情が動き、今現在の物事への感じ方に変化が起こるなど、より心が柔軟に動いているように感じています。
プロフィール:blue earth green trees子育てカフェプロジェクトリーダー
種を蒔く:#561,554,542,528,513,504,492,484,477,465,448,436,425,405,398,392,380, 369, 353, 341, 325, 314, 299, 290, 276, 246, 240, 229, 216, 208, 194, 114, 108, 94, 51, 3
#570 2024年10月5日
杉岡博幸からあなたへ
2024年9月28日に『第4回一枚の写真から』を開催いたしました。
ご参加くださった皆さまからのご感想を紹介いたします。
・変わっていくもの、変わらないもの、自然や命の尊さ・繋がりを感じました。
・箕面駅のお写真、駅が街をつくるということに共感しました。以前、娘がキューズモール近くで働いていたのですが、その頃に駅があったらもっと遊びに行ったのになんて思ってしまいました。
・一枚の写真からそれぞれの想いや気持ちがよく伝わってきます。
・写真にある一人一人の方の思いに触れました。豊かな時間を過ごしました。
写真を撮られた時間や場所にいるような気持ちになりました。大切にされているものがはっきりと伝わってきました。ありがとうございました。
皆さまのご協力に感謝いたします。
プロフィール:blue earth green trees理事、「一枚の写真」プロジェクトリーダー
種を蒔く:#531,490. 374. 371. 220. 29
#569 2024年9月21日
岩﨑裕保からあなたへ
コスタリカを知っていますか?
ジャーナリストの伊藤千尋さんの『コスタリカ』(高文研)に刺激を受けました。その一部をここで共有させていただきます。
ニカラグアとパナマに挟まれたコスタリカは、教育費が無料で、薬代・治療費・手術代を含んだ医療費も無料です。この国は1949年に制定された憲法の12条に「常設の組織としての軍隊は禁止する」とあり、非武装を貫き、70年以上にわたって、もめ事は話し合いで――隣国との紛争は国際法廷に訴えて――解決してきました。警察官も銃は持っていません。軍隊をなくしたときに軍事費はそっくり教育費にまわしました。そうしたこともあってか、イギリスのシンクタンク「ニュー・エコノミクス財団」が発表している「地球幸福度指数(Happy Planet Index)」の2020年の結果では、1位となっています(日本は57位)。また国内電力のほとんどを再生可能エネルギーで賄っています。
憲法を制定したときの指導者ホセ・フィゲーレスは、少ない予算を軍隊に使うか、それとも直面している問題に使うかと考えを巡らせ、「武器は勝利をもたらすが、法律のみが自由をもたらすことができる」と宣言し軍隊を廃止しました。軍事費を教育費にあて、それまでの教育費は医療や福祉の費用に回しました。コスタリカ大学は、もし軍隊を廃止していなければ1人当たりのGDP(国内総生産)は今より40%も少なくなっていたであろう、という研究を2018年に発表しています。
他国から攻められる心配はないのでしょうか。世界の国々は三段階で武装組織を持っています。第一段階は社会の治安を守る警察、第二段階は国境を守る国境警備隊、そして第三段階が他国と戦う組織としての軍隊です。コスタリカは第二段階までしか持っていません。そして平和な話し合いで問題の解決をするという決意のもと、その方法を整えました。アメリカ大陸の国々が加盟する集団安全保障条約に入りました――加盟国が侵略されたら、みんなでその国を助ける仕組みです。そして、1983年に中立を宣言してからは、集団安全保障に頼らず国際法に訴えて平和解決を図るようになっています――非武装中立を宣言した国家に介入することはできません。
1987年コスタリカのアリアス大統領はノーベル平和賞を受賞しました。彼はそれまでに内戦をしていたニカラグア、エルサドバドル、グアテマラに働きかけて停戦合意にこぎつけました。軍がないからこそ調停に立つことができるというわけです。授賞式で「平和は平和的手段でのみ達成できる」「剣ではなく鋤を、槍ではなく鎌を」「二度とヒロシマはあってはならないし、二度とベトナムもあってはならない」と訴えました。1989年にはパナマのノリエガ将軍がアメリカ合州国の刑務所に投獄された後、アリアス大統領はパナマ政府に、新憲法を作って軍隊を廃止するよう働きかけ、1994年にはパナマ新憲法が制定され、その301条には「パナマ共和国は軍隊を保有しない」と明記されました。同じ年にハイチで政変が起きた時にはアリステッド大統領を説得し、ハイチも軍隊を廃止しました。その後、日本を訪れた彼は、日本のカンボジアへの自衛隊派遣に関して、「軍服を着た人間を派遣すれば、必ず現地の人から嫌われる・・・軍人よりも白衣のお医者さんの方がはるかに歓迎される・・・その次は農民を派遣して農業技術を教えればいい・・・食べられたら戦争なんかしません・・・最も大切なのはカンボジアの将来です。将来を決めるのは教育です」そして「日本の富んだ経済力は、軍事に使うよりもほかのことで活かせる」「もっとも良い防衛手段は、防衛手段を持たないことです」と語ったのでした。
2021年1月に「国連核兵器禁止条約」が発効しました。この条約を主導して1997年に提案したのがコスタリカでした。そしてその改訂版を2007年にマレーシアと共同で国連に提案しました。この条約を審議する国連交渉会議で議長を務めたエレン・ホワイトさん(当時のコスタリカのジュネーブ国連代表部大使)は審議前に日本の被爆者に会って「条約の中にhibakushaという言葉を入れます」と約束していました。(日本は国連での審議をボイコットしました。)彼女は「日本は条約に署名も批准もしていないけれど、せめて締約国会議にはオブザーバー参加してほしい。とくに市民教育の面で役割を果たしてほしい」と言っています。被爆者の声を世界に広めることを被爆者個人に任せるのではなく、国を挙げて取り組むべき平和外交を展開してほしいというのです。
2014年には世界の武器取引を監視・制限する武器貿易禁止条約が国連で採択されましたが、これも大統領退任後のアリアス氏が世界中のノーベル平和賞受賞者に呼びかけて提起したものでした。同じ年にコスタリカ国会は満場一致で「ともに平和憲法を保ってきた日本とコスタリカの両国民に共同でノーベル平和賞を授与すること」という決議をし、2015年にはノーベル委員会はこれを受理しました。実は、「憲法9条にノーベル平和賞を」(神奈川県の鷹巣直美さんの発案)という市民団体が日本にあることをコスタリカの議員がピースボートに乗って知ったことがきっかけで始まった動きでした。
教育を大事にしているコスタリカは、公的教育費GDP費は2022年には6.28%――日本は3.46%で、OECDの平均は日本とコスタリカの真ん中あたり――です。ノーベル平和賞受賞式でアリアス氏は「平和的手段とは対話、理解、寛容、自由そして民主主義だ」と言いました。それを育むのが教育です。平和とは「すでにある」状態ではなく「これから創る」ものという考え方が基本にあり、一人ひとりが心の安らぎを感じながら豊かに生きられる社会が国や世界の平和につながるということです。ただ戦争がない状態は「消極的平和」で、一見平和に見えても飢餓や貧困、虐めや差別、社会格差などといった構造的暴力はあるので、これをなくして誰もが安心して安全に暮らせる「積極的平和」を創っていこうという国際的な平和学に沿った考え方で教育が行われています。(安部元首相が言った「積極的平和主義」は相手から攻撃される前にこちらから積極的に攻撃しようというもので「積極的平和」とは違う代物で、言葉の使い方としていかがなものかと思われます。)
国会内での会議の内容は3時間以内にすべて公開され、議事録は翌日までに完成し公開されるというシステムで動く国会!
委員会室はガラス張りで写真も撮れるし討議の声は傍聴席に流される!
国会の議場は地下4階――市民が上から管理し、議員は市民を見上げる存在という考えが形になっている!
議員の議案に対する賛否はウエブサイトで公表!
議員が会議を欠席したり投票を棄権すると、その分の日当は支払われない!
市民が法律を提案し有権者の5%の署名を集めれば、法案として審議される!
署名なしで直接国会の窓口での提案も可!
小学生の提案が法律になったこともある!
国会議員の連続再選はナシ!
完全比例代表制の国政選挙!
女性議員は46%――候補者名簿で同性が60%以上占めてはいけない、名簿順位は男女を交互にする――隣の選挙区では女男の順とする――と選挙法で決めている!
社会の理想を掲げるのが憲法で、法制度でその仕組みを整える、そのベースにある教育を大事にしているのです。憲法には「国の教育費はGDPの6%を下回らないものといする」と78条に書き加えられ、1949年から毎年の国家予算の30%が教育費です。あなたを助けるのは憲法です、憲法をどう使うか、と具体的に人生で憲法を役立てること――例えば会社をクビになった時、憲法のどの条文を使って復職の訴訟を起こせるか――を学んでいきます。
ずいぶん長く書いてしまいました。こんな社会があるんだ――日本はどうなってるんだ――と驚きの連続の読書です。今回はここで一休み、また機会をみて書きます。
プロフィール:blue earth green trees SDGs勉強会プロジェクトリーダー。同志社大学法学部政治学科卒業、同大学院アメリカ研究科修了。ニュージーランドが関心の地域。私立中高で英語を教え、その後大学に移って「平和研究」「国際協力論」「NGO/NPO論」などを担当。2008年から6年間開発教育協会(DEAR)代表理事。今はDEAR顧問と関西NGO協議会(KNC)監事。
種を蒔く:#547,537,522,494,385,383,360,354,349,342,319,310,303,292, 266, 259, 254, 237, 224, 197, 175, 143, 124, 121, 98, 79, 73, 69, 67, 48
#568 2024年9月7日
木村直子からあなたへ
「みんなで取り組む『難民と進む20億キロメートル』」プロジェクト」に寄せて
2024年9月
明 日 ー与謝野晶子ー
明日よ、明日よ、
そなたはわたしの前にあって
まだ踏まぬ未来の
不可思議の路である。
どんなに苦しい日にも、わたしは
そなたに憬がれて励み、
どんなに楽しい日にも、わたしは
そなたを望んで踊りあがる。
明日よ、明日よ、
死と飢とに追われて歩くわたしは
たびたびそなたに失望する。
そなたがやがて平凡な今日に変り、
灰色をした昨日になってゆくのを
いつも、いつもわたしは恨んで居る。
そなたこそ人を釣る好い香の餌だ、
光に似た煙だと咀うことさえある。
けれど、わたしはそなたを頼んで、
祭の前夜の子供のように
「明日よ、明日よ」と歌う。
わたしの前には
まだまだ新しい無限の明日がある。
よしや、そなたが涙を、悔を、愛を、
名を、歓楽を、何を持って来ようとも
そなたこそ今日のわたしを引く力である。
2024.8.27 大阪市旭区
#567 2024年9月7日
ルミカからあなたへ
第27回『難民・避難民の皆さんと進むプロジェクト』の合計距離のご報告
7月・8月の距離のご報告をいただいた皆さん、ありがとうございました。
今回は31人の皆さんから『6,931.717km』を「歩いた」「走った」「泳いだ」「自転車に乗った」とご報告をいただきました。第1回から第27回の総距離は『224,309.201km』になりました。
7月・8月のドネーション10,000円を国連UNHCR協会様にお送りし、難民・避難民の皆さんのためにご活用いただきます。
第1回~第26回 217,377.484km
第27回 6,931.717km
第1回~第27回 224,309.201km
仕事を通じてたくさんの教えをいただき、その教えは普段から取り入れる事でより良い日々になるとも言われています。
最近目にした教えは、「思いやりは、自分自身からはじまります。自分自身を思いやることで、より他者を思いやることができます。」という言葉です。
自分に余裕がないと、まわりに意識を向けられなくなってしまうので、自分と向き合う時間も作ろうと思いました。
まだ暑い日が続きますが、皆さまもご自分を愛し思いやりながら体調に気を付けてお過ごし下さい。
次回報告日は11月1日です。9月・10月の合計距離をご報告下さい。
◆参加者のお声
・異常気象が続きますね。温暖化対策を本当に真剣に考えなければならない時ですね。
・季節の変わり目にご自愛いただき、周囲に幸せのプレゼントを配っていただきますように。
・家族で旅に出て、たくさん歩きました。
・ゆっくり進む台風も去り、やっと穏やかな日が迎えられます。まだまだ暑い日が続きますが、夏を乗り切りましょう。
・温暖化と共に年々気象が激しくなってきたことを実感したこの夏でした。Nさん、無事に退院され、回復と共にご夫婦で早朝公園を歩かれているようです。どこまでも地道に前向きに努力される姿勢、胸打たれます。
・今日から9月、昨日ぐらいから秋の虫が鳴きだしたよ。季節の移り変わりを楽しみながら、歩こう。
・厳しい気候の影響を受ける難民、避難民の皆さんを想っています。安全に過ごされますようにと祈ります。
プロフィール:スポーツトレーナー、blue earth green trees難民・避難民の皆さんと進むプロジェクトリーダー
種を蒔く:#555,538. 524. 507. 496. 487. 466. 410. 386. 367. 339. 316. 288. 264. 255. 214. 201. 190. 181. 168. 154. 140. 126
#566 2024年8月31日
東口千津子からあなたへ/From Chizuko HIGASHIGUCHI to you
いつもblue earth green treesの活動にご協力いただき、ありがとうございます。
既にHPプロジェクト案内のページでお知らせさせていただいていますが、8月31日に開催を予定しておりました「第29回種を蒔く人のお話を聴く会~AMDA社会開発機構海外事業本部長白幡利雄さん」&「第18回SDGs勉強会~エネルギー、どうする?デンマークの先行事例から」は、台風10号の最接近のため、安全を第一に考え、延期させていただきます。ご理解いただけますようお願い致します。
皆さん、それぞれの地域でお気をつけてお過ごし下さい。
白幡さんのお話を聴かせていただく会と次回SDGs勉強会の日程については、プロジェクト案内を通じてあらためてお知らせさせていただきます。
9月28日(土)は13時~「第4回Love, Peace, Freedom & Diversity Concert」、15時~「第4回一枚の写真から」、16時~「第30回(→第29回)種を蒔く人のお話を聴く会~AMDA社会開発機構ホンジュラス事務所奥田鹿恵子さん」を開催予定です。
参加費は皆さんのお気持ちをお預かりし、AMDA社会開発機構ホンジュラス事務所の事業にご活用いただきます。
「Love, Peace, Freedom & Diversity Concert」では、毎年、参加者から推薦曲を募ります。当日は推薦者から選曲理由などをお話してもらい、参加者が持ち寄った楽器を演奏し、楽器のない参加者は歌で参加し、みんなで全ての曲に参加します。楽譜は事前に参加者に送り、それぞれが無理のない範囲で練習をしていただき、当日ドキドキしながら、初めてお互いの楽器の音色や声に耳を傾けます。
このプロジェクトリーダーの宮脇さんは、子どもたちが小学校の学童保育に通っていた頃からの親仲間で、音楽療法の専門家です。20年程前のことですが、学童保育のクリスマス会で親が出し物をすることになり、毎日の仕事が多忙でほぼ練習をすることができなかった親のチームにハンドベルを教えて下さり、クリスマス会当日に子どもたちが笑顔になる演奏に導いて下さったのが宮脇さんでした。その時の体験がこのコンサートに繋がっています。どんな曲もピアノで演奏でき、音楽の楽しさや深さや素晴らしさを知る宮脇さんは、仕事やプライベートで音楽を通して一人ひとりが回復していくプロセスを見つめ続けておられます。今年も宮脇さんと参加者の皆さんと、一人ひとりの楽器の音色に、声にゆっくり耳を傾ける時間を楽しみにしています。
「一枚の写真から」のプロジェクトリーダーの杉岡先生は、かつて子どもたちがお世話になった中学校の教頭先生・校長先生でした。在学中はPTAの繋がりで、卒業後は地域教育の繋がりで、多様な場面で声を聴かせていただきました。いつも開かれたあり方で、多様な子どもたち一人ひとりの声に耳を傾け、それぞれのペースを大切にしながら、あたたかく力強く応援して下さっていました。杉岡先生からは仕事もプライベートも全力で人生を楽しんでおられる感じが伝わってきます。「Love, Peace, Freedom & Diversity」のあり方が一枚の写真からも伝わってきます。
HPの「一枚の写真から」では、自ら育てられた美しい蓮の花や素敵な風景の写真を見ていただけます。また、「一枚の写真」を届けて下さるお一人おひとりのまなざしとあり方もまっすぐに伝わってきます。毎年一度、対面で「一枚の写真から」を行っていますが、参加者から事前に「一枚の写真」を送っていただき、当日はひとり5分以内でそれぞれの物語をお話しいただきます。一人ひとりの写真と物語が共鳴し合う空間では、それぞれの方のまなざしとあり方が感じられ、大切なご家族や友人とも出会わせていただいた気持ちになることもあります。世界のさまざまな場所で厳しい情勢が続きますが、お一人おひとりの「一枚の写真」から「Love, Peace, Freedom & Diversity」の種が蒔かれているのが感じられます。
9月28日の「種を蒔く人のお話を聴く会」ではAMDA社会開発機構ホンジュラス事務所から一時帰国される奥田さんのお話を聴かせていただきます。奈良県出身の奥田さんとは、毎年の一時帰国時にお会いできることが楽しみです。海外青年協力隊としてのドニミカ共和国での日々、AMDA社会開発機構ネパール事務所での日々、そしてホンジュラス事務所でのコミュニティづくりと人々との日々など、確かな歩みを重ねておられる奥田さんとAMDA社会開発機構の皆さんから学ばせていただくことはとても多くあります。特に、各国・各地域のコミュニティのあり方を尊重され、人々の声を聴き、しっかり信頼関係を育てていかれるあり方や、何をすべきか何をしないでおくべきか判断していかれる姿は、コミュニティづくりにおいてとても大切だと感じます。
今年も奥田さんは「Love, Peace, Freedom & Diversity Concert」も「一枚の写真から」もご一緒して下さる予定です。「お帰りなさい!」と参加者の皆さんと奥田さんをお迎えできることを楽しみにしています。
8月11日にギリシャ・アテネ近郊まで山火事が広がったと連絡があった友人とのその後のやりとりで、家の前10mの所に炎が迫ってきていたことがわかりました。
無事に避難できたことは本当に良かったですが、友人の家の前の深い緑の森が消失してしまったことが、とても残念です。5月初旬からアテネに降っていなかった雨が8月30日に降り、この雨で緑が少しでも回復できるといいねと、友人と話しました。国内外各地で暮らすお一人おひとりが安全に、安心して暮らせますように、そして自然と調和した暮らしを続けていけますようにと祈ります。
We receive good energy through the trees, the green leaves, the flowers, the breeze, the sky, the sea, the mountains and the lands on this blue planet/earth.
I hope we pay respect to the nature, make the right decision in every moment and learn to live in harmony
with nature.
プロフィール:一般社団法人blue earth green trees代表理事
種を蒔く:#565,549, 530, 520, 510, 506, 501, 486, 482, 461, 454, 453, 444, 423, 419, 413, 409, 403, 399, 381, 376, 355, 346, 312, 307, 287, 271, 261, 244, 174, 158, 145, 125, 118, 79, 56, 42, 1
#565 2024年8月25日
東口千津子からあなたへ/From Chizuko HIGASHIGUCHI
暦の上では「処暑」の時期を迎えましたが、厳しい暑さが続きます。1992年、メルボルンで夜間大学院に通い、日中に日本語を教えていた頃に、日本語教師を目指すオーストラリア人教員の方々と、日本とオーストラリアの季節について学ぶ時間、暦について学ぶ時間をもったことがあります。「処暑とは、暑さが収まるころ、落ち着くころ」、「厳しい暑さを越したころで、秋の涼しい風が感じられたり、虫の声が聞こえてくるころ」と伝えたことを思い出します。30年以上の時間が流れ、今、日本語を教えておられる先生方が「季節」や「処暑」などの暦についてお話される機会があるとしたら、国内外の気候変動についても生徒の皆さんと考える機会にもなるのだろうなと思います。
皆さん、この夏はいかがお過ごしでしたか?「一枚の写真」や「種を蒔くメッセージ」を通じて涼しい風や鮮やかな緑や国内外の美しい景色を届けてくださった皆さん、ありがとうございました。また、ご家族やお仲間との大切な時間を過ごされている毎日や、それぞれのライフステージで新しいチャレンジをなさっている毎日なども伝わってきました。ご縁をいただいたお一人おひとり、繋がるお一人おひとりの人生の物語はとても近くに感じられ、日常お会いできている人も、お会いできていない人も「一緒にいる」「一緒に歩んでいる」と感じています。
ギリシャの友人とは、8月11日にアテネ北部で山火事が広がった後にやりとりをしましたが、住宅地の近くにまで炎が迫り「家の前の深い緑の森が燃えてしまい、避難しなければならなかった」ととても辛い声を聴きました。「丘の上に見えた火があっという間に目前に迫っていた」と延焼の速さに衝撃を受けた人も多く、住民数千人が避難したそうです。毎年、猛暑の中、山火事が起こるギリシャですが、いつ次の山火事が起こるか不安を抱えながら、安心して暮らせない状況にある人々が多くおられます。地球のSOSに耳を傾け、それぞれの国、それぞれの場所でできることを行動に繋げていきましょう。
国内外の災害や紛争などで被災されました皆さんに心よりお見舞い申し上げます。安全な環境で安心して暮らせますように、ご家族やご友人とほっとできる時間がもてますようにとお祈り致します。
今夏も国内外のお一人おひとりの声を聴かせていただく機会がたくさんありました。お一人おひとりのあり方を感じながら、大切なことに気づくことができ、また多面的に考える機会となりました。仕事でもプライベートでもお互いの声に耳を傾け合い、安心できる関係・信頼できる関係を育て合い、自分も相手も関わる人たちもみんなで一緒に成長していけるように歩んでいけると良いなと思います。
8月5日・6日は「パーソンセンタード・アプローチ/Person-Centered Approach/PCA」をベースとした教育研究会が大阪で開催され、1日目の分科会は「PCAとチームづくり」というテーマで半構成的なグループのファシリテーターを、2日目は「ベーシック・エンカウンター・グループ/Basic Encounter Group/BEG」のファシリテーターをさせていただきました(種を蒔く#559)。
この研究会は毎年夏に大阪で開催され、今年で37年目を迎えます。私がこの研究会と出会ったのは26年前で、仕事においてもプライベートにおいてもPCAの哲学は自分自身の在り方を見つめることに繋がってきました。26年の間に仕事・育児・介護などでとても忙しい年が何年かあり、研究会に参加できなかった年がありましたが、個人の「実現傾向/actualizing tendency」を信じ、「自己一致・純粋性/congruence, genuineness」「無条件の肯定的関心/unconditional positive regard」「共感的理解/empathic understanding」を軸にするPCAのあり方は、日常で起こる出来事の中で、特に難しい局面で深く洞察し一歩を踏み出す底力になると感じています。
個人の知恵が「有機体の知恵/wisdom of the organism」として統合されるプロセスは、困難な時代だからこそ、より必要とされるのだと思います。「健康」「人間関係」「教育」「平和」「環境」など、さまざまな分野は細胞が繋がり合うように、お互いに影響し合いながら、変容していきます。希望がもてる方へ進んでいけるように、光が見える方へ進んでいけるように、私たち一人ひとりが自分のあり方を見つめ続け、歩み続けることが、次世代への責任を果たすことになるのではいかと、子ども達や若者達のさまざまな表情を心に浮かべながら考えています。
blue earth green treesのすべてのプロジェクトも「一人ひとりの声を聴き合う」ことがベースとなっています。多様な個人の生き方・あり方を見つめ合い、感じること・考えることを聴き合い、みんなの知恵として学び合い、それぞれの歩む道でそれぞれの行動に繋げていくことは、個人にとっても組織にとっても地球にとってもより健康的な方向へ進むことに繋がると、毎回のプロジェクトを一緒につくってくださっている皆さんから感じさせていただいています。お一人おひとりに感謝致します。
8月31日(土)は以下の予定でプロジェクトを開催致します。ご一緒できましたら嬉しく思います。会場は奈良女子大学S棟124教室となります。参加費は皆さんのお気持ちをドネーションとして預かりし、AMDA社会開発機構様の事業に活用いただきます。当日は熱中症対策としてマイボトルなどをお持ちになり、十分に水分補給をしていただき、体調にご無理のないようにお願い致します。
◆13:00~15:00「第29回種を蒔く人のお話を聴く会/Listening to Seedfolks~AMDA社会開発機構海外事業運営本部長白幡利雄さん」(ファシリテーター:東口千津子)
◆15:00~17:00「第18回SDGs勉強会~エネルギー、どうする?デンマークにみる先行事例」(ファシリテーター:岩﨑裕保さん)
We think of you, your family and your friends in your communities, your countries in difficult situations. We need to do more in our daily lives to solve the climate crisis and other issues. We hope for the safety of our friends in each community, each country and the swift restoration and recovery.
“Listening to each individual” leads to “Wisdom of the organism”. We can share our experiences, ideas and feelings when we gather in our communities. To change the world for the better, we can listen to each other, learn each other and take more actions.
プロフィール:一般社団法人blue earth green trees代表理事
種を蒔く:#549, 530, 520, 510, 506, 501, 486, 482, 461, 454, 453, 444, 423, 419, 413, 409, 403, 399, 381, 376, 355, 346, 312, 307, 287, 271, 261, 244, 174, 158, 145, 125, 118, 79, 56, 42, 1
ギリシャの友人たちとオリーブの木々を心に・・・
#564 2024年8月17日
小原祥子からあなたへ
去る7月27日(土)、第14回ひとときカフェが行われました。大変遅くなりましたが、ご報告いたします。
この日も晴れ渡る奈良の青空のもと、猛暑に汗を拭いながら会場に向かいました。
「第1回セルフコンパッション…」プログラムに続く「ひとときカフェ」。外の暑さを忘れるような穏やかな空間で、すぐ前のプログラムで堪能させていただいた心地よく安らげる時間の続きとして始まった今回は、本当に文字通り、参加の皆さんのそれぞれの現在・過去・未来を行き来して交流する、有りそうで有り難い、とても愛おしい「ひととき」になったと感じています。
ひと言で言うならば、いろんなこころの荷物を置いてホッとくつろげる心温まるひととき、暑さと闘いながら過ごしている日常を忘れ、目から耳から感じられるもの、香ってくるもの、肌で感じる空気の全てが心地よく安らぐ時間でした。整えていただいた環境の恩恵はもちろんですが、心に浮かぶことや感じていることを安心して話せる雰囲気、自分の言葉に耳を傾けてくださる方々がそこにいるという幸せ、互いの想いが行き交っていると感じられる嬉しさ等、温かくかつ清々しく心洗われるようなこの時間に、こころのエネルギーをたくさんいただけたとしみじみ感じました。
ご参加の皆さま、今回も本当にありがとうございました。
8月に入り、心配な酷暑に加え大きな地震や台風等、気がかりなニュースも次々と届いています。皆さまのご無事とご健康をお祈りしつつ、ゆったりとした心豊かなひとときを、今度は秋を感じる奈良の地で、またご一緒させていただけますよう願っております。
次回のひとときカフェは11月16日(土)の予定です。皆さまのご参加をお待ちしております。
プロフィール:blue earth green treesひとときカフェ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#545,533,499. 474. 455. 438. 397. 357. 309. 247. 231. 213. 7
#563 2024年8月17日
岡本幹子からあなたへ
「腸内環境を整えよ」
皆さま、こんにちは
年々更新する暑さ指数にため息ばかりの毎日ですが、いかがお過ごしですか。
私は、選手の頑張りに胸を熱くして見守ったパリオリンピックから、今は心を熱闘甲子園に向けながらも、ついつい昼寝をしてしまう毎日です。お仕事中の皆さま、申し訳ありません。
さて、昨日から駅前の人通りが少ないなと思えば、お盆だと気がつきました。例年なら「棚経、お墓参り、迎え火に送り団子、お盆中のお霊供はどうする」とうるさいほどに元気な母の声が聞こえません。実は、7月9日の朝早くに穏やかに永眠したのです。少し母のことを聞いてくださいね。
5月の初めに、日常生活を取り戻そうと介護医療院からグループホームに移動したのですが、入所時の健康診断で「癌」が発見されました。主治医、精密検査の担当医からは、病状や年齢から考えて、これまで通りの生活の継続と緩和ケアを勧められ、家族も同意しました。グループホームの方々も承知してくださり、何か症状が出るまではいつも通りの生活を続けましょうと明るく接してくださいました。お誕生会に参加したり、ヘアカットをしてもらったり、お散歩をしたり。そんな穏やかな日々はそう長くは続きませんでした。6月初めに発熱したかと思うと、食欲も衰えてきたのです。そこで関連の病院に入院し、24時間体制でケアをしていただくことになりました。その当日、ホームを出るときまで精一杯の笑顔を見せてくれましたが、病室のベッドに横たわった途端に疲れたのか眠ってしまいました。主治医は穏やかな声で「経口的に栄養が取れない場合は点滴をします。その他に痛みなどには対処します。過度な治療は負担が大きいので、できれば見合わせたい。余命も長くはありません。」と私たちの気持ちに寄り添いながらもはっきりとおっしゃいました。
「子どもたちに迷惑をかけたくない」という母の使命感により、ケアマネージャーさん、ヘルパーさん、近所の方々に助けていただきながら、一人暮らしを続けてくれました。私も母はいつも健康で明るいと思い込み、親子ともども大病を知らずにのんきに暮らしてきたことは、ある意味幸せだったのかなとも思えます。さらに入院してからのしんどい期間は思いの外あっという間でした。
最後までグループホームの管理者さんは、お仕事の合間をぬって声をかけに病室をのぞいてくださいました。「返事がなくても、家族の声掛けは力になるのです。エネルギーチャージですね。」という言葉に励まされ、15分の面会時間を大切にすることができました。このように母の周りには、母のより豊かな暮らしを一緒に考えてくださる方々の愛情があふれていたと感謝の気持ちでいっぱいになります。そして、外に出て暮らす子どもたち(私と弟)の背中を押し、困ったときには応援にかけつけ、晩年病気がちだった父の世話をして、どんな時も家を守ってきた母の生きざま、さすがだなあと感心するばかりなのです。私たちはおかげさまで幸せに暮らしています。本当にありがとうございます。
初盆は来年だそうです。
とても私ごとの出来事ですが、読んでくださってありがとうございます。離れて暮らし、介護のつらさを味わってもいない娘ですが、親がいなくなり、何か不安で淋しい気持ちです。そして、これまで以上に家族を大事にしよう、自分を受けとめてくださる皆さまに感謝しようと思う8月を過ごしています。
皆さまのご健康と穏やかな日々を心からお祈りします。
さて、今回のミニ保健だよりは「腸内環境を整えよう!」です。
昔から「暑い夏こそお腹を冷やさないように・・・」と言われてきたように、どうやらお腹(腸)は体の元気を保つ大事な臓器であるようです。
1 腸内細菌(腸内フローラ)について
ヒトの腸内には、約1,000種類、約100兆個に及ぶ細菌が住みついているといわれ、細菌の種類ごとに分かれて腸壁に張り付いている様子がお花畑(フローラ)に見えることから、「腸内フローラ」と呼ばれています。腸内細菌の種類は大きく3種類に分けられます。
◇善玉菌・・・・・腸内で発酵活動を行い、腸内を弱酸性に保つ。腸活動を活発化し、悪玉菌の増殖
を防いだり、食中毒や感染症から守ったり、免疫機能の向上に役立つ。
ビフィズス菌や乳酸菌などが該当する。
◇悪玉菌・・・・・毒性物質を作り、腸内をアルカリ性に傾かせる。腸内で腐敗活動を行うため、食中
毒を起こす原因になることもある。大腸菌やウェルシュ菌などが該当する。
一方で、たんぱく質を分解し、便として排泄する役割も担っている。
◇日和見菌・・・・腸内細菌の中で最も数が多い。腸内の状況により善玉菌にも悪玉菌にもなりうる。
善:悪:日和見 = 2:1:7 このバランスを保つと腸の働きが活性化されます!
2 腸内環境を整えることによる効果
① 免疫力のアップ
腸内環境のバランスが良いと、腸の免疫機能が正常に働く。
② 睡眠の質がアップ
眠気を催すメラトニンというホルモンの分泌には、腸内細菌がタンパク質を分解、合成して作り
されるトリプトファンが必要。よい環境は効率よくトリプトファンが生成され、睡眠の質がよくなる。
睡眠が十分にとれると、心身の疲労回復、体力アップ、免疫力アップといいこと多し。
③ 老化予防
睡眠中に分泌される成長ホルモンは傷の修復を促す。また、免疫細胞も活発化し、細胞の炎症
を防ぐことで、老化の予防につながる。
④ 肥満予防
腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖を消化、分解して生まれる代謝物質である短鎖脂肪酸は、
交感神経を活発にして基礎代謝を高め、脂肪を消費しやすくするため肥満予防に効果あり。
3 腸内環境を整える(腸活)ポイント
① 食事・・・善玉菌を含む食品や、善玉菌の餌となる食品をとる。
② 運動・・・腸腰筋を刺激する運動
③ マッサージ・・・手のひらを使って、おなかを優しく時計回りにマッサージ
④ ストレスケア・・・ストレス場面を回避したり、ストレスを低減したりできる方法をみつける
⑤ 睡眠時間の確保・・・生活習慣をみなおしてみよう
4 善玉菌を確保するための食事
◇善玉菌を含む食品・・・生きたままの善玉菌(ビフィズス菌や乳酸菌)を腸に届けるためには、発酵食品や乳製品をとる。
◇善玉菌の餌となる食品・・・オリゴ糖や水溶性食物繊維は消化されずに大腸に届き、善玉菌の働きを活発にする。
〇オリゴ糖を含む食品・・・穀類、イモ類、玉ねぎ、バナナ、ゴボウなど
〇水溶性食物繊維を含む食品・・・アボガド、オクラ、ブロッコリー、山芋、モロヘイヤ、海藻など
☆みなさん、いかがですか?☆
食事や運動、睡眠、ストレス回避などのポイントは、健康な心身を保つために
どれも大事です。私の場合、睡眠不足が永遠の課題。そして特に腸内環境に
注意を向けると、朝食にヨーグルトを加えてみようかなと思うところです。
厳しい残暑がまだまだ続きます。今一度お腹をいたわって、元気出していきましょう!
プロフィール:blue earth green trees ROUDOKUプロジェクトリーダー、元養護教諭、特別支援教育サポーター、blue earth green treesセルフコンパッションを深める呼吸とやさしいタッチ プロジェクトリーダー
種を蒔く:#560,544,543. 529. 518. 480. 464. 452. 441. 422. 364. 344. 313
#562 2024年8月10日
高松里からあなたへ
「一般社団法人ライフストーリー・バンク」の紹介
こんにちは。高松里(たかまつさとし)といいます。福岡市在住です。
私たちは、2024年5月に「一般社団法人ライフストーリー・バンク」を立ち上げました。簡単に言うと非営利の出版業です。紙媒体で小さな冊子を作ることがメインの活動です。
それについて、紹介したいと思います。
ところで、私は臨床心理士で公認心理師です。九州大学の教員(カウンセラー)をしていましたが、2023年定年退職し、時間が自由になりました。そして、法人を立ち上げるプロセスの中で、自分がやりたかったことがより明確になってきました。
(1)「一般社団法人ライフストーリー・バンク」とは
ライフストーリー・バンクは、発足したばかりで、まだホームページも出来ていません。でも、私たちがやりたかったことがここに結晶している、という感じがします。具体的には、次のような組織です(以下、リーフレットより引用)。
<ライフストーリー・バンクとは>
人は生きている中で、様々なことを経験します。その中には、その後の人生を変えてしまうような経験もあるでしょう。
しかし、大切な経験を人に話す機会は、意外とないものです。ライフストーリー・バンクでは、複数の聴き手がお話を伺います。「聞き書き」でも「自分史」でもありません。語り手と聴き手が一緒にストーリーを共同構築していきます。
それを小冊子にして、他の人に読んでもらいたいと思っています。この活動を通して、“自分自身や他の人のことが少しずつ分かっていく、居心地の良いコミュニティ”ができることを願っています。
大切なライフストーリーを集め、1つの語りが次の語りを生む、そんな活動になることを願って、団体名を「ライフストーリー・バンク」と名付けました。
なお、我々の活動は非営利です。語り手の方から料金を徴収したりすることはありません。ブック販売、応援会費、寄付、補助金、研修会からの収益などで活動します。
<どんな経験が対象になる?>
過去の経験のうち、「自分の人生を変えるような、うまく言葉にならない、ストーリー化できていない経験」が対象です。良かった経験でも大変だった経験でもかまいません。
具体的には、
①何らかのマイノリティ性にまつわる経験
・病気や障害、依存症
・子ども時代の逆境体験
・性的マイノリティ
・地震などの災害
・犯罪被害や事故…など
②結婚、離婚、大切な人との出会い、死別離別、里親里子、不妊などのライフイベントにまつわる経験
③仕事に関する経験(非正規労働、ハラスメントなど)
④留学や移住、旅などの異文化経験
⑤対人援助職がその仕事に就いた動機・理由
⑥珍しい経験(アスリートの成功と挫折、宝くじが当たった、など)
…などが考えられます。
(2)なぜこのような活動をしようと思ったのか?
私は「過去」に関心があります。「今が大事だ」みたいな言い方が世の中にはたくさんありますが、私は過去のことが気になります。また、「過去は変えられない」と言いますが、それも違うと思います。過去に起きた事実は変わらないかもしれませんが、その意味付けはいくらでも変えられると思うのです。
例えば、私自身は「二色型色覚」を持っています。以前は「色盲」などというひどい言葉で呼ばれてきました。50年前は、私は医学部に行きたくても、受験書類の段階で落とされることになっていました。入学差別・就職差別・結婚差別などが普通に行われていた時代でした。
私は、この問題が一体何なのか、全く分かりませんでした。遺伝的なものであることは知識としては知っています。しかし、日常生活に特に支障があるわけではありません。ただ、毎年の健康診断で「色覚異常」という判子を押され、美術の時間に私が見えた通りに絵を描くと、ひどい成績を付けられました。次第に私は、このことは話さない方がいいと思うようになりました。医学部なんてそもそも成績が足りない、だったら心理学でも良いじゃないか、などと考えて自分を納得させていました。
しかし、よく分からない問題を抱えて困っているのに、それを黙っていることは、周りの人に対して誠実でない気がして、大学生の時に意を決して話そうとしたことがありました。そのとき、出て来たのは怒りと涙だけで、言葉になりませんでした。ああ、なるほど、こういう経験って言葉に出来ないんだ、とそのとき思いました。
この色覚問題は、おそらく今、私がカウンセラーという仕事に就いていること、そしてこのライフストーリー・バンクの設立に影響を及ぼしています。
ある過去の経験を言葉にし、その意味付けを行うためには、良い聴き手と長い時間が必要です。あるいは同じ課題を共有する仲間や先輩がいると言語化の助けになります。そして、繰り返し話しているうちに、徐々に表現する言葉が増え、話し方がなめらかになり、そしてその経験の人生上の意味が分かってきます。
私と同じように、世の中には、自分が経験したことを言葉に出来ず、曖昧なまま過去経験を抱えている人がたくさんいるのではないかと思います。
ライフストーリー・バンクでは、語り手1人に対して2~3人の聴き手(心理専門家+類似の経験を持つ人)を用意します。いわゆる「聞き書き」ではなく、聴き手もストーリー構築に積極的に参加します。なぜなら、そもそもその経験は「言葉にならない」ために、傾聴するだけでは言語化は進まないからです。そのセッションを1~3回くらい繰り返し、逐語録を元に、本人あるいは聴き手が言葉にして、小冊子にまとめていきます。
小冊子は、定期開催される「ライフストーリー・フックカフェ」で販売されます。電子書籍にはしません。また、語り手は、次には役割を変えて聴き手になってくれるといいなと思っています。「聴き方」の講習会も行います。そういうふうに活動を広げ、まずは100冊くらい並べてみたいなと思います。そこで何が見えてくるのか楽しみです。
このような「過去経験を言語化する」という活動に関心がある方は、ぜひ応援会員(あるいはスタッフ)として活動に参加してください。連絡先は、lifestorybank@gmail.comです。詳しい内容をお知らせします。応援をお願いします。
#561 2024年8月10日
矢倉真由子からあなたへ/From Mayuko YAKURA to you
第34回子育てカフェにご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。ご協力に感謝致します。
幼い頃は、親の言うことがすべてのように感じますが、大きくなるにつれ、親以外のさまざまな人と出会い、親が知らない世界に踏み出していきます。
子どもたちから「これでいいの?」と尋ねられることがありますが、できるだけ子どもが自分で判断できるよう、最小限に手を貸すことができればと思います。
そのためには、年齢に関係なく、日頃から子どもの判断力を観察しておく必要があります。
もちろん他のことにおいても、子どもに先入観を持ちすぎず、親が知らない世界でさまざまな経験を積み重ねている子どもたちの力を信じながら、応援できればと思います。
子どもに限らず、人との関係もそうですね。先入観を持ちすぎず、まっすぐ相手を見つめることができる心の目を大事にしたいです。
When children are little, they might feel what their parents say is everything. But as they grow up, they meet many people and step into a world which parents don't know.
When children ask us " Is this okay?" we would like to support what they can make their own decisions.
It ‘s better to support them as little as possible.
To do this, it is necessary to observe their experiences at home and outside and their judgment ability regardless of their age on a daily basis.
Of course, I would like to support children in other things as well, without having wrong assumptions about them.
We need to keep in mind that we look others straight without having preconceived ideas.
プロフィール:blue earth green trees子育てカフェ・プロジェクトリーダー
種を蒔く:#554,542,528,513,504,492,484,477,465,448,436,425,405,398,392,380, 369, 353, 341, 325, 314, 299, 290, 276, 246, 240, 229, 216, 208, 194, 114, 108, 94, 51, 3
#560 2024年7月30日
岡本幹子からあなたへ
「第1回セルフコンパッションを深めるための呼吸とやさしいタッチ」のワークショップを終えて
7月27日の午後、汗の止まらぬ暑さとはいえ、外国人観光客が増えて賑やかな奈良の地で、セルフコンパッションを深めるためのワークを行うことができました。せっかくの集まりということで室内環境を整えていただき、適温適湿、少し暗め、ヒーリングミュージックが静かに流れるという最高の居心地の中でスタートしました。
セルフコンパッションとは、文字通り自分で自分を慈しみ、思いやるという意味。コンパッションが高まると「心が安定する」「今ここにいる幸せを感じる」「他者にも寄り添える」と言われています。情報量が多く、煩雑な現代社会をより穏やかに自分らしく生きるために、まずはありのままの自分を受け入れることができたらどんなにいいだろう、そのためにどうしたらいいのかと私なりに模索し、いきついたのが「やさしいタッチ」と「呼吸」でした。このことは、長年勤めた養護教諭の職業観からでもあり、ライフワークとして続けているヨガの練習で体感したこと、学んだことによると言えます。
養護教諭は学校の中で、子どもたちの健康の保持増進を図るという専門的な職務を担っています。その職務内容は、健康診断、その結果のフィードバックと管理、救急処置、保健教育、相談活動と多岐にわたります。特に子どもの心身の不調に対応する場合には、熱を感じたり、脈をはかったリ、痛みの程度を確かめたりするために直接皮膚に触れます。またゆっくりと話を聞いた後に、背中に手を当てて「パワー注入したよ」などと言って教室に送り出すこともあります。それらの触れる効果を実感する中で、もっと知識や技を深めたいと思い学んだのが、NPO法人タッチケア支援センターの「こころにやさしいタッチケア」という講座でした。
なぜ、「やさしいタッチ」がセルフコンパッションを深めるのか。その根拠はヒトの著しく未熟な誕生にあるといわれています。一般的に母親の胎内で十月程育まれた胎児は、出産後も一人で生きていくことはできません。泣いて知らせるとやさしく抱かれてあやされて、食事、排せつ、清潔、睡眠・・・生活のすべての世話を受けて、手のぬくもりを感じながら育てられます。専門家は、お腹を満たすのと同じくらい。触れられる感覚は重要だと言います。赤ちゃんの時に大事に抱かれた感覚が、身近な大人、特に母親との「基本的な信頼関係」「愛着関係」を形成し、その後の人間関係や社会への信頼感を育成するうえで大切なものと言われているのです。適切に抱かれた子どもの皮膚には、「心地よい」「あたたかい」「ほっとする」という感覚が備わります。そのうえで危険な接触を「嫌だ」と感じ、拒む力になるのです。ヒトのからだはやさしく触れられることの心地よさを生まれた時から知っている…だから安心安全の空間でやさしく触れることが心の安定に効果的と言えます。
ということで、参加のされた皆さんと一緒に自分で自分のからだをなでてみました。マットの上であぐらの姿勢をとり深呼吸を3つ。そして手のひらを合わせた後、鎖骨、肋骨、腕、肘・・・。呼吸をしながらゆっくりやさしく手のひらをおいていきました。次に、腕を胸の前で交差して肩を抱くバタフライハグをして、「いつもありがとう」と感謝の気持ちを囁き、右手でトントントン、左手でトントントン。再び胸からお腹、太もも、足首となでて、来た道をもとに戻ります。まぶたを閉じて、呼吸を続けて、手のひらの感触を味わいながらなでていきました。最後は手のひらを胸の前で合わせて合掌し、休憩に入りました。
休憩中は水分、糖分をとり、音楽に耳を傾けて過ごします。「自分のからだをさわって、あらためて痛いところに気づいた」「大人の愛情に包まれる安心感を知ることは大事」「ほっとした」「カーテン越しに見える木の緑、入道雲をやさしく眺めた」といった声が聞こえてきました。
休憩の後は、外側に向きがちな意識を自分の内側に向け、心の安定を図るために呼吸を深める体験をしてみました。これは、ヨガスタジオに身をおいて仲間とともにヨガの練習を行う中で、私自身が学び実感してきたことです。あぐらの姿勢を安定させて、肩、眉間、口元をリラックスさせ、まぶたを閉じて、今ここに存在する自分に集中します。まずは自然な呼吸を続けて落ち着き、腹式呼吸の練習、そして吸う息より吐く息を長く、できれば2倍にカウントします。
その後呼吸に合わせた体の動きを加えてみました。伸びているところ、縮んでいるところはどこ?感じはどう?気持ちいい?痛くない?問いかけながら動いた後は、何もしない、何も考えない時間を味わい、静かに終わりました。
「なんだか眠くなった」「安心して大の字に横たわれて気持ちよかった」「すごくよい時間だった」とやさしい笑顔があふれ、とても幸せな気持ちになりました。皆さま、一緒に過ごしてくださってありがとうございました。感謝です!
プロフィール:blue earth green trees
ROUDOKUプロジェクトリーダー、元養護教諭、特別支援教育サポーター
種を蒔く:#544,543. 529. 518. 480. 464. 452. 441. 422. 364. 344.
313
#559 2024年7月21日
PCA(Person-Centered Approach)教育研究会からあなたへ
#558 2024年7月21日
山本愛子からあなたへ
はじめまして。山本愛子と申します。
現在は、株式会社エンカレッジという会社で障害のある学生の就職支援をする仕事をしています。
障害者雇用というのはまだまだたくさんの難しさを感じます。
個人の課題、組織の課題、社会の課題。
まだまだ課題は山積みです。
私の仕事は障害のある人の活躍を後押しする仕事です。
何の実力もない私が、人様の前で障害者雇用や就活について講演をさせていただくこともしばしばあります。
偉そうに講釈と垂れるわけです。
「強みに目を向けましょう」
「障壁になっている環境や仕組み、ルールを変えましょう」
「部署の全体で障害者雇用に取り組みましょう」などです。
でもふと自分の足元に目線をやると障害のある人と働くなかでうまくいかないことがたくさんあります。
・うまく伝わらないことにイライラ
・苦手なことや失敗にばかり着目してしまうこと
・組織を変えられないもどかしさ
「多様性を認め合おう」ということは簡単ですが、実際は課題を感じる毎日です。
そのようなときに気を付けていることは、「歩み寄りの姿勢を持つこと」です。
若いときはプライドがあり、自分の伸びしろを信じていたため、
苦手なことやできない自分を認められずにいましたが、
年を重ね、自分のできること・できないことを知った今、
苦手なことやできていないことがたくさんあることに気づきました。
自分では気づいていなくても、たくさん失敗したり、多くの方に迷惑をかけているのです。
だから「歩み寄り」を意識するようになりました。
できないことや失敗することは誰にでもある。
できないことは周りに助けてもらい、できることでたくさん貢献しよう。
もちろん仕事の場合は、それだけではなかなか改善しないので(苦笑)
どうやったら改善ができるか、どこを変えたらお互いがやりやすいか、を
一緒に考えるようにしています。
上手くいかないことの方が多いですが、、
「歩み寄りの姿勢」と「前進すること」をあきらめないようにしたいと今は考えています。
それが誰もが安心した生活を送ることができ、多様性を認め合う社会につながると信じているからです。
#557 2024年7月13日
From Stuart and Masami NAGO to you
Aloha from Japan!
Hello, Seedfolks community!
Yes, that hello greeting is correct — we are on vacation in Japan! It has been 4 and 1/2 years since the last time we traveled together in Japan. On this trip, we set aside a two day stop over in Nara to meet new friends and reconnect with old ones.
It’s been a long time since we last saw Chizuko. She looks the same as the last time we met! Surprisingly, she recognized me even though my looks have changed. I have aged and my hair is long and growing back! Yes, you read that correctly — I’m sure she’ll post a picture.
Unfortunately, we didn’t have the time to meet with all of you on this trip. However, next year we intend to return Nara and Osaka. Hopefully, we can work it into our schedule to meet Seedfolks and share a little bit of Hawaii with all of you.
Until the next time — A hui hou!
#556 2024年7月6日
木村直子からあなたへ
七月は鉄砲百合 三好達治
七月は鉄砲百合
烏揚羽がゆらりと来て
遠い昔を思わせる
七月はまた立葵 色とりどりの
また葡萄棚 蔭も明るい
彼方の丘の松林 松の香りに蟬の鳴く
こんな明るい空のもと
昔の人はどこへいったか
忘れたふりはしているが
風だから声はやまぬか
来ただけはどこやらへゆく
その道の上 七月のまっ昼ま
まてしばし
烏揚羽がゆらりと来て
艶な喪服をひるがえす
実家の庭に自生した百合 2024.6
#555 2024年7月6日
ルミカからあなたへ
第26回『難民・避難民の皆さんと進む20億キロメートル』の合計距離のご報告
5月・6月の距離のご報告をいただいた皆さん、ありがとうございました。今回は30人の皆さんから『7,309.017km』を「歩いた」「走った」「泳いだ」「自転車に乗った」とご報告をいただきました。第1回から第26回の総距離は『217,377.484km』になりました。
5月・6月のドネーション10,000円を国連UNHCR協会様にお送りし、難民・避難民の皆さんのためにご活用いただきます。
第1回~第25回 210,068.467km
第26回 7,309.017km
第1回~第26回 217,377.484km
どんな暑い日も、クーラーをなるべく使わずに毎年夏を過ごしています。
この暑さを受け入れ、生きている今に感謝をしながら今年の夏も過ごそうと思っています。
体力や年齢や一人ひとりの状態・状況によっては、クーラーを使った方が良い場合もありますので、ご自身にあった形で過ごされるようになさって下さい。くれぐれもご無理のないようになさって下さい。
夏バテ対策に適度な運動も大事だと言いますが、体調に気を付けて素敵な夏をお過ごし下さい。
次回報告日は9月1日です。7月・8月の合計距離をご報告下さい。
◆参加者のお声
・北アフリカのLGBTQの背景を理由に母国から逃れてこられた方が日本で難民認定されて良かったです。
・無理せんように楽しんで歩かなね。歩けることに、まず感謝やね。
・暑いので、朝5時から毎日歩いています。
・雨があがった後に歩いていると、緑の葉っぱに水のしずくがキラキラしている光景がきれいでした。
・難民・避難民の皆さんが安全な場所でゆっくり心身を休められますように。
・夫婦で一緒に歩ける時間を大事にしたいと思います。
・暑くてからだがしんどい時には、無理をしないようにします。
プロフィール:スポーツトレーナー、blue earth green trees難民・避難民の皆さんと進むプロジェクトリーダー
種を蒔く:#538. 524. 507. 496. 487. 466. 410. 386. 367. 339. 316. 288. 264. 255. 214. 201. 190. 181. 168. 154. 140. 126
#554 2024年6月30日
矢倉真由子からあなたへ/From Mayuko YAKURA to you
子どもたちが好奇心を持って、安心できる環境で学んで欲しいと日々願っています。
学校での出来事を話してくれる日もあれば、そうでない日もあり、子どもたちの様子を見て想像するしかありません。子どもたちもまた、親の様子を見て様々な感情を抱くことでしょう。親子ともに時には悩み葛藤しながらも、互いを思う気持ちに支えられながら、成長を続けているのだろうと思います。子どもたちが自分で見つけていく道に、親はそっと伴走しながら、そして子どもはその空気を感じながら、共に前に進めるとよいなと思います。
Every day, we hope that our children are curious and learn in a safe environment.
They sometimes let us know what happened at school and we, parents imagine what they're doing. Children also have various feelings when they look at their parents and how they are. I think that while both parents and children may sometimes have worries and conflicts, they continue to grow, supported by their trust for each other.
May parents gently support their children to find their own paths, and may children feel as they are.
プロフィール:blue earth green trees子育てカフェ・プロジェクトリーダー
種を蒔く:#542,528,513,504,492,484,477,465,448,436,425,405,398,392,380, 369, 353, 341, 325, 314, 299, 290, 276, 246, 240, 229, 216, 208, 194, 114, 108, 94, 51, 3
#553 2024年6月22日
芳島昭一からあなたへ
平素より大変お世話になっております。
国連UNHCR協会の芳島です。
報道等ですでにご存じのことと思いますが、最新の統計がUNHCRより発表となり、2023年末時点で、紛争や迫害などにより故郷を追われた人の数は1億1,730万人。
2024年5月時点で日本の人口に匹敵する1億2,000万人に達しました。
https://www.unhcr.org/jp/global_trends_2023
UNHCRは、拡大する人道危機において、困難を乗り越え生き抜く人々を助け、迫害や紛争の根を断つために活動を拡充しております。
UNHCRの難民支援は、緊急支援から避難先において人権を守り、再び安心で安全な生活と未来を切り拓けるように、様々なアプローチを続けております。
この危機的な状況を打開するために、ひきつづき皆様方のあたたかいお力添えをお願いできれば幸甚でございます。
6月20日は「世界難民の日」ということもあり、同日の前後には世界中はもとより、日本国内でも様々なイベントが開催されました。
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1.世界難民の日・特別上映イベント「難民アスリート、逆境からの挑戦」
「世界難民の日2024」に際し、東京2020オリンピック競技大会に出場した「難民選手団」の勇気と希望に光をあてたドキュメンタリーを特別上映しました。
日本初公開となる本作は、紛争や迫害により故郷を追われた彼らが、スポーツとともに逆境から這い上がるその姿と信念に心を揺さぶられる感動の作品であり、
世界中で1億人を超える難民への希望のメッセージです。
パリ2024オリンピック競技大会に、36名の難民アスリートによる「難民選手団」が出場することが発表されました。
彼らの勇気を称え、日本からも大きな声援を送りませんか。
【オンライン開催】2024年6月20日(木)~6月30日(日)
参加
●要事前申し込み(6月30日(日)20:00まで受付)
●(A)寄付つき鑑賞(1000円、2000円、5000円、10000円)、または、(B)無料鑑賞、から選択してお申込みください。
本イベントは、企業・団体・個人の皆様のご寄付やご協力によって運営されていますので、寄付つき鑑賞にご協力いただければ幸いです。
将来を担う若年層の方たちが参加しやすいように、無料鑑賞の選択肢を設けています。
※上記寄付は匿名寄付として取り扱い、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とOlympic Refugee Foundation(オリンピック難民財団)の活動に半々ずつ役立てられます。
詳細・お申込み
公式ウェブサイトの申込みボタンよりお願いします。
https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff
【主催】国連UNHCR協会
【協力】国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所
【後援】公益財団法人 日本オリンピック委員会(JOC)
【イベント協賛】株式会社ファーストリテイリング、東宝株式会社、TOHOシネマズ株式会社、TOHOマーケティング株式会社
【プロジェクト協力】日本映像翻訳アカデミー株式会社、Peatix Japan株式会社、株式会社フェイス
2.「なんみんとつながるDays 2024」Day2:聴いてつながる、共に歩む
難民問題を自分事として捉えるきっかけとなるオンラインイベントです。
第一部では、難民の背景を持つ方や国連職員、難民支援に携わる方をお招きし、パネルトークを開催します。
第二部では、なんみんに関わる活動を行う学生団体との交流を行います。
詳細:https://youthwithrefugees.wixsite.com/youthwithrefugees/wrd2024
日時:6月23日(日)14:30~17:10
形態:第一部 14:30~16:10、第二部 16:20~17:10
場所:オンライン開催(zoom )
申込:事前申込(人数制限なし、第一部だけの参加も可)
費用:無料
詳細:https://youthwithrefugees.wixsite.com/youthwithrefugees/wrd2024
【 主催 】ユースなんみんプラットフォーム(YRP)
【 協力 】UNHCR駐日事務所、国連UNHCR協会
3.2024年「世界難民の日」ブルーライトアップ
世界難民の日 は日本各地がブルーに!
6月20日の世界難民の日に合わせて、全国59カ所のランドマークがUNHCRブルーにライトアップされます。
ハッシュタグ「 #難民とともに 」を付けて写真を投稿し、支援の輪を広げるアクションに参加しませんか?
詳細はこちら
https://www.unhcr.org/jp/wrd2024-blue-light-up
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以上、主なイベントとなりますが、随時様々なイベントや映画上映会については、以下に掲載されてまいりますので、ぜひこちらもご参照くださいませ。
https://www.unhcr.org/jp/wrd2024
https://www.japanforunhcr.org/how-to-help/rff-partners
チラシデータについては、以下よりダウンロードいただけますので、ご活用いただけますと幸いです。
リンク:https://link.directcloud.jp/S1xuJXnFmD
PW:QABH8Z9Z
(リンク期限:2024-06-26)
また、講演・出張授業も通年で承っておりますので、ぜひご検討いただけますと有難く存じます。
https://www.japanforunhcr.org/news/2017/lectures
ひきつづきよろしくお願い申し上げます。
プロフィール:国連UNHCR協会職員
種を蒔く:#527. 517. 498. 489. 469. 451. 432. 414. 391. 379. 345. 333. 322. 308. 293. 269. 258. 245. 238. 217. 203. 192. 183. 172. 162. 141. 127
#552 2024年6月22日
竹田一義よりあなたへ
奈良市立若草中学校の探求学習に講師としてお招き頂きました。
探求学習とは、学習者自身が興味を持つテーマについて問いをたてて問題解決に向けて進めていく学習方法だと言われています。
若草中学校の校舎は若草山や東大寺大仏殿を望む多聞城跡の高台にあり、素晴らしい景色が広がっていました。
校舎に入ると、廊下で会う生徒様から元気な挨拶。
教室では皆様、着席して私たちを迎え入れてくれました。
本日は私と一緒に絵本作家並びに一般社団法人いろどりあつめとして活動している妻の理恵と一緒に参加させて頂きました。
探求学習講師としての1日目は私たちが生徒様らに自己紹介と事業プレゼンを聞いて頂きます。
私たちがなぜ絵本を描き始めたのか、なぜ不登校や若者の自己肯定感の低下といった社会課題に取り組んでいるのか、絵本づくりの魅力とともにお話させて頂きました。
生徒様らは最後まで真剣に私たちの話を聴いてくれました。
廊下での元気な子どもらしい挨拶とこうした学びへの真摯な姿勢は、若草中学校の豊かな校風からきているのではないかと感じました。
質疑応答では、絵本のつくり方やプレゼン方法についてなど鋭い質問をして頂きました。
さらに私たち夫婦の馴れ初めなども聞かれ、予想外の質問にあたふたしてしまいました。
こうして生徒様らとの初の対面は無事に終了。 その後は、校長室で小山校長先生らとディスカッションをして頂きました。
小山校長先生の子ども教育の知見、 教育への情熱と行動力が本当に凄くて、その言葉のひとつひとつが勉強になりました。
今日一日で感じたこと、質問など的確に答えて頂きました。
その後は、今回の素晴らしい場をつくって下さった東口千津子様と、 同じ講師として招かれていた栗田佳典様、多和実月様とともに喫茶店へ。
東口様のこれまでの活動が多くの種となり大きな木になって広がっていっていることに、感銘を受けました。
また、栗田様や多和様、同じ社会起業家の方々とお話できて本当に勉強になり、新しい力も湧いてきました。
「種を蒔く」この素晴らしい場で再び文章を書かせて頂いたことに感謝します。
まだまだ小さな活動の私たちですが、皆様のお力添えを頂き、芽を出せるように頑張りたいと思います。
暑い日が続いております。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
プロフィール:一般社団法人いろどりあつめ代表理事
種を蒔く:#521
公式ブログ https://irodoriatsume.com/
Instagram https://www.instagram.com/irodoriatsume/
X https://twitter.com/irodoriatsume/
note https://note.com/irodoriatsume/
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#551 2024年6月22日
栗田佳典からあなたへ
東口さんからお声掛けをいただき、ゲストスピーカーとして、若草中学校さんに行ってきました。
スピーチの内容だけでなく、プレゼンテーションの仕方も学ぶ主旨でもあり、熱心にメモを取りながら話を聞いてくださる姿
スライドを映しつつも、講師の私を見て話を聞いてくださる姿を通して心で聴くということがしっかりと定着している生徒さん達でとても話し甲斐がありました。
15分の話のあとには質疑応答もあり、
・海外と日本、どちらが平和だと思うか、
・海外支援とは具体的に何か
・NGOの活動には制限があるのか、活動の難しさはどんなところか
など、それぞれの考えとともに質問をしてくださいました。
中・高生のときに、どれだけの大人に出逢い、価値観に触れることができるかで物事に対する考え方やその後の選択肢が大きく変わると私は思います。
私自身の経験を通じて、国際協力という仕事を知っていただき平和のために仕事をするという価値観を持った大人もいるのだと実感してもらえたら嬉しいです。
また、遠い国で起きている関係ない問題ではなく、日本からできることが多くあることをお伝えしました。
微力ではあるが、無力ではない。この言葉を胸に、自分の周りから平和への一歩を踏み出していってほしいと願っています。
今後は生徒さんの発表をお聞きし、フィードバックをする機会をいただけるとのこと。
心をこめて、最後まで伴走をしていきたいと思います。
プロフィール:特定非営利活動法人関西NGO協議会事務局長・理事
2023年6月17日開催:『第21回種を蒔く人のお話を聴く会/Listening to Seedfolks~関西NGO協議会栗田佳典さん』のご報告